「親子ヘイネット作り体験」とその後
去年の秋まつり期間中の11月12日(日)に「親子ヘイネット作り体験」を開催しました。
ヘイネットって何かな?と思った方もいると思いますので、簡単に説明しますと、ヘイネットとは「乾草をいれる網」のことです。
動物園で使っているヘイネットはただ乾草を入れるだけでなく、高い場所に設置するなどをして、動物たちがいつも使わない筋肉をつかわせる目的もあります。また、エサを食べる時間を長くして1日の中で退屈する時間を短くなるような目的もあります。
このような取り組みを「採食エンリッチメント」と言います。
今回のワークショップでは、大型草食動物のインドサイ、クロサイ、アジアゾウのためのヘイネットを作成していただきました。動物園で飼育する大型草食動物のヘイネットは市販では販売されていませんので、いつもは飼育員たちが作っていますが、今回は参加者のみなさまに作っていただきました。
講師はインドサイ担当の飼育員たちです。
小学生の親子9組の皆様に各グループ1つを作成していただき、合計9個のフィーダーが完成しました!約4メートルもあるロープ10~12本を順番に結んでいくのですが、完成すると長さは1メートルほどになります。
ワークショップの制作の様子から、ヘイネットを使っている様子を撮影してきましたのでご覧ください。
動画ではインドサイとクロサイが実際に使っている様子を見ていただけます。クロサイの担当飼育員からは、「いつもはすぐエサを食べ終わるけど、ヘイネットを使用すると30~40分も食べていて、食べる時間が長くなっています!」とコメントいただきました。
アジアゾウでは、オスゾウのコサラと、最年長のメスゾウのワルダーのお部屋で使っています。
【ヘイネットに乾草が入った状態】
【ワルダーとヘイネットの写真】
この度、みなさまに作成いただいたヘイネットのおかげでインドサイ、クロサイ、アジアゾウたちの生活に良い変化を与えることができたかと思います。来園された時はヘイネットを探してみてくださいね。
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました!!
動物園 環境教育解説員 中囿雅子