秋の味覚
残暑はまだ衰える気配がありませんが、それでも幾分、秋らしい風を感じられるようになってきました。旧ゴリラ舎の裏には柿や栗、柘榴などの実がなる木がありまして、早くも秋の味覚たちが樹々を賑わせております。
僕は〇〇狩り、というものにさほど興味はないのですが、なんでしょうね、開いたイガから覗く栗の実に若干テンションが上がります。
ちなみにこの栗の木、さして大きくありませんし、全てゴリラに与えることができるわけでもありませんので、大変貴重なものとなっております。これをサツマイモなどを蒸すついでに一緒に蒸してゴリラに与えるのですが、1頭当たりわずか3粒ほどしか行き渡りません。僕は食べていないので味の方はわかりませんが、どうなんでしょう?おそらく甘くて美味しいのではないでしょうか。もちろんゴリラは「うまっ!」とは言ってくれませんし、「うほっ!」といった表情もしてくれません。というか僕にはとても判別できません。ただやはり美味しい物、味が濃い物を口に入れたときというのは、口の中で十分に味わってから飲み込んでいますよ。
動物園飼育第二係 伊東英樹