オオカミの歯磨き
オオカミ舎の運動場に、動物の骨が転がっているのを目にした方もいると思います。見たことがある方は、何となく何の骨だか見当がついたのではないでしょうか。
はいそうです、牛骨なのです。
主に大腿骨や肋骨を与えており、肋骨1本くらいならば、バリバリと噛み砕いて30分ほどで食べてしまいます。
大腿骨の場合は、骨というよりは中の髄を食べるので、3日ほどは夢中になってガリガリやっていますが、髄が無くなってしまえばほとんど興味を失い、残骸はオブジェと化します。
骨を噛むことで顎が強くなり、歯や歯茎を健康に保つことができるといわれています。
イヌにイヌ用のガムを与えるように、オオカミには骨を与えているのです。
動物園飼育第二係 伊東 英樹