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アメリカ大陸コーナーのアメリカバイソン舎の一角にある、葉の茂っていない樹木に、ちょっと地味な動物、カナダヤマアラシがいます。
「ヤマアラシ」といえば、全身の毛（とげ）が針のように硬くて鋭いイメージがあるかもしれませんが、カナダヤマアラシの毛は全体的に柔らかく、後ろのほうに少し硬い毛が生えている部分がある程度です。
カナダヤマアラシは、この時期の蒸し暑さはどうも苦手のようで、木のてっぺんに登ってみたり、巣箱の中で全身をべたっと伸ばしてみたり、はたまた水鉢に両手を浸けたりして涼をとったりしています。
観察し続ければ、ヤマアラシのしぐさでその日の気温がわかるようになるかも？
動物園飼育第二係 小野 有宏
