名月( 星が丘門花便りNo.181)
2025年10月09日(木)
こんにちは。こちらは星が丘門公園愛護会です。毎月第1水曜・第3水曜の10時半から約1時間、東山動植物園の星が丘門周辺で花ボランティアをしています。
10月1日は曇り空。小雨も少々。気温は下がりましたが、湿度のせいでジンワリと汗。まあでも、あの酷暑に比べれば天国のようなもの。と、独り言を言いながら星が丘門へ向かう途中で、素敵なレディーと遭遇しました。
毎年10月になると星が丘テラスに姿を現す魔女さんです。左手にはバラの花を持ち、口角を上げてアルカイックスマイル。エナメルっぽい黒いブーツもかっこよくて、しばし見とれました。おかげで、蒸し暑かったことを忘れて、星が丘門まで快調に進めました。入口の花壇は手前がジニア、奥がアンゲロニア。色合いも花の感じもかわいいなぁ...と思っていたら、就学前の子どもたちが集団で現れて、「かわいいっ」「きれいっ」と感嘆の声。遠足なのか、社会見学なのか...とにかく、きれいなものを見て感動することができるのは幸せなことだと、子どもたちに気付かせてもらいました。
さて、前回、ドラキュラという花の苗を植えたと述べました。どんな花かというと、こんな花です。
赤ワインのような色が吸血鬼を連想させる? 花びらはベルベットのような感触。涼しくなったからこそ、生理的に受け付けることが可能な質感かもしれませんね。
モッコウバラはいつまでも成長期。天まで届けと言わんばかりに伸びているので、剪定に精が出ます。草取りもやらなくちゃね...と花壇の前で作業をしたり、ジニアの切り戻しにいそしんだり。植物園のスタッフさんによれば、切り戻しは「大胆にやったほうが効果あり」とのこと。バッサリ切るのは勇気がいりますが、2週間後のジニアの姿を楽しみにしたいと思って切り戻しました。
この日は夕方から雨予報。でも、どれぐらい降るかわからないし、プランターの土はカラカラに乾いていたので、水やりも必須でした。私たちも汗だくです。
10月といえば連想するのは名月。名月によく似合うのが芒(すすき)です。こんな一句があります。
をりとりてはらりとおもきすすきかな 飯田蛇笏(いいだだこつ)
すべてひらがなの俳句です。ひらがなだからこそ、はらりと垂れた瞬間の「軽い重さ」を実感できる...と夏井いつきさんが解説しています。
風邪など召しませんように。
令和7年10月5日 星が丘門公園愛護会会長 濱田淳子
植物園 今井田