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サバンナの思い出(9)

2023年02月23日(木)

2004年に訪れたケニア共和国の思い出をまとめたアフリカ紀行の連載の第9回です。

今回はウォーキング・サファリでマサイ族の村を訪問しました。ウォーキング・サファリとは徒歩で自然観察をするエコツアーです。今回はマサイ族の村をご案内いただき、途中では薬になる樹木や動物の足跡の見分け方などの解説もありました。

アフリカゾウの足跡.JPG【アフリカゾウの足跡】

マサイ族は赤いマントに身をつつみ、髪をドレッド(束状)のように編み、耳、首、腕、指、足先までアクセサリーで着飾っています。 男性は背が高くスマートで、とても絵になります。またマサイの戦士は木製の棍棒を身に着けています。野生動物から身を守る武器の一つですが、踊りや儀式の装飾具としても使われます。

マサイの戦士(手には護身用のこん棒).JPG【マサイの戦士(手には護身用のこん棒)】


マサイ族の家は一見するとワラ葺きで、壁は 家畜の牛糞などがしっくいの代わり使われます。 集落の周囲はイバラの塀で囲まれ、動物の襲撃に備えています。 村に入ると木造校舎に案内されました。以前は木陰での青空学級でしたが、こうしたエコツアーで得られた観光収益で この教室を建てたそうです。現地の子供たちの笑顔は、旅の疲れを癒すと聞きますが、 アフリカの子供たちを見て、そのことを実感しました。

マサイの村(向かって左側).JPG

【マサイの村(正面向かって右側)】

木造教室とマサイの子供たち.JPG【木造教室とマサイの子どもたち】


乾季はライオンにとって過酷な時期です。 獲物となる大型草食獣は新しい草を求めて移動してしまいます。 自分のなわばりから出られないライオンは、マサイ族の所有する家畜の牛を狙うことがあります。 マサイ族は財産である牛が殺されると、ライオンに 報復として槍・弓の武器を使い痛めつけます。 するとライオンはマサイの牛を殺すと痛めつけられること学習して二度とやらなくなるそうです。 それが野生動物と人が共存するための "マサイマラの掟"となります。 サファリ・カーに平気なライオンも、マサイ族の赤い服を見ると一目散に逃げだすといいます。マサイ族の赤い服はライオンにとって警戒色なのです。次回はいよいよ最終回です。帰り道で念願の動物に会えました。

立春は過ぎたとはいえ、まだまだ寒さが厳しいです。でも日中の日差しには春の足音を感じますね。愛知県は2月20日から新型コロナ感染対策を医療ひっ迫アピールから厳重警戒へとレベルが少し緩められ、園内ではギフト・ショップが1月末にリニューアル・オープンしました。マスク会食や三密を避けるなどの基本的な感染対策に留意しながら、動植物園のウォーキング・サファリを楽しんでいただけたらと思います。

動物園長 黒辺 雅実

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