令和の三寒四温(星が丘門花便りNo.150)
2023年02月22日(水)
星が丘門花便りNo.150
こんにちは。こちらは星が丘門公園愛護会です。毎月第1水曜・第3水曜の10時半から約1時間、東山植物園の星が丘門周辺で花ボランティアをしています。
立春が過ぎ、いよいよ春の植え替え日。暖かいとの天気予報に反し寒かったけど、10名が植え替えをしました。準備された苗は約200株。リナリア、ムルチコーレ、ビオラ、ネモフィラ...どれも愛らしい花なので、嬉しくなりました。まずは苗の仮置き。
仮置きしたら、苗の過不足がないか、色のバランスはどうかを確認してから植え付け作業を行います。ポットから苗を取り出して驚いたのは、根がぎっしり巻き付いていたこと。特にネモフィラの根は、きつく巻き付いていたので、やさしくほぐしながら土に埋めていきました。
入り口近くのプランターはいわば玄関口のようなものなので、色合いも種類も、より春らしく演出できるよう心がけました。
埋め方が甘いと、日が経ってから苗が浮き上がってきたりするので、植えた後は両手でしっかりプレスしました。
地下鉄星が丘駅から植物園までの坂道は、なかなか厳しいものがありますが、写真に撮るとかなり素敵な構図になることに気付きました。
およそ1時間で春らしい景色になりました。水やり前のポットがこちら。
とてもとても寒かったのですが、どのプランターにも水をたっぷり与えて作業を終えました。今のところ、咲いているのはリナリアとビオラだけですが、これから黄色いムルチコーレと、水色のネモフィラが開花します。どうぞお楽しみに。
さて標題の三寒四温は季語のひとつです。春に向けて、寒い日と暖かい日が三~四日を周期として交互に来ることを言います。春の雪が降ったりすると趣きがありますよね。そんな情緒に浸るかと思えば、「春の雪」なのにビックリな句を見つけました。
ばか、はしら、かき、はまぐり、春の雪 久保田 万太郎(くぼた まんたろう)
場面は、馬鹿貝、貝柱、牡蠣、蛤、と札を読み上げている魚屋の店先ですって。春の雪がふわふわと降っている。さてどれで一杯やろうか、と楽しみなひとときを詠んだようです。
暖かくなりかけてはまたぶり返す寒さを「冴返る」とも。最後は夜空の三日月を詠んだ句。
三日月は反るぞ寒さは冴えかへる 小林 一茶(こばやし いっさ)
この原稿を書いているのは2月19日。二十四節気の「雨水」です。雪が解け、芽吹きの時です。季節の移り変わりを楽しみましょうね。(=^・^=)
令和5年2月19日 星が丘門公園愛護会会長 濱田淳子
(担当:植物園緑地造園係 丹羽 幸恵)