ヤツデの花が咲いています
こんにちは。
皆さま、ヤツデという植物はご存知ですか?
ヤツデはウコギ科ヤツデ属に分類される、高さ1.5~3mほどの常緑低木です。
個人的には子どもの頃に「天狗のうちわ」と呼んで遊んでいた記憶があります。「天狗のうちわ」と聞くとパッとイメージが湧く方も多いのではないでしょうか。
さて、話が逸れましたが植物園内では現在ヤツデの花が咲いています。
ヤツデの花は色こそ派手ではありませんが、小さな花が集団となった花序(かじょ)が花束のように集まり、なかなか見応えがありますよ。まるで白い花火のようです。
ヤツデ全景
また、ヤツデは同じ木に雄花と雌花の両方が咲き、雄花ばかりが咲く雄性期から、雌花ばかりが咲く雌性期へと変化していきます。白いひげのような雄しべと5弁のがくのある花が雄花、緑色の小さなどんぐりのように見える花が雌花です。
ヤツデの花近景
このように雄性期、雌性期と変化するのも、自家受粉を避けるための戦略と言われています。植物も生きるためにいろいろな工夫をしているんですね。
ヤツデは合掌造りの家の周辺や也有園(宗節庵)の辺りなど、植物園内の各所で見られます。
東山動植物園へお越しの際には、ぜひヤツデの花もご覧ください。
皆さまのご来園をお待ちしております。
植物園緑地造園係 小栗 大樹