こどもの日の菖蒲湯とノハナショウブ、ハナショウブ
今日は、こどもの日です。あいにくの雨でした。
予定されていた「NPO法人薬草園を育てる薬剤師とその仲間たち」の皆さんによる『こどもの日と菖蒲湯について学ぼう』のイベントは残念ながら雨天中止となってしまいましたが、会の皆さまの御厚意により100束のショウブをご来園の方々に配布いただきました。
ありがとうございます!
【NPO法人薬草園を育てる薬剤師とその仲間たちの皆さん】
【ショウブ】
中国では古来より菖蒲(ショウブ)の形が刀に似ていること、邪気をはらうような爽やかな香りを持つことから、男子にとって縁起の良い植物とされ、軒に吊るしたり、枕の下に置いて寝たりしていました。
日本では江戸時代の武家社会において、菖蒲(ショウブ)と尚武(ショウブ)をかけて5月5日を端午の節句として祝うようになり、芳香のある根茎を入れた菖蒲湯のお風呂に入る習慣が広がったそうです。
ショウブには鎮痛効果、血行促進、保湿効果があると言われ、子どもの厄除け、無病息災を願いながら菖蒲湯に入ります。
ちょっと難しい話になってしまいますが、菖蒲湯に使う菖蒲(ショウブ)はAPG分類ではショウブ科、エングラー分類ではサトイモ科に属す植物です。同じ「しょうぶ」を名前に持ち美しい花を咲かせるハナショウブやノハナショウブは(APG、エングラー分類共)アヤメ科に属し別の植物です。
【ハナショウブ :アヤメ科(2020.6撮影:日本庭園)】
【ノハナショウブ:アヤメ科 (2020.6撮影:湿地園)】
【ショウブ :APG分類 ショウブ科(2020.4撮影:也有園)】
東山動植物園 緑地造園係 野村幸央