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オフィシャルブログ

メダカクエスト、襲来

2021年04月29日(木)

  • 春まつり
  • メダカクエスト

ついに終わりましたね...。あ、なんでもありません。

まずは年末年始に実施した「ゆく年くる年ラリー」についてです。

遅くなって本当に申し訳ありません。

まずは簡単に概要を説明します。

2020年は子年、2021年は丑年であることにちなんで、園内のネズミの仲間とウシの仲間をまわるラリーを企画しました。

ワクワクドキドキの新作ナゾトキラリー。

WEB.png

タイトルは「ネズ少年とモー男爵」、動物園内の宝石を集めて大いなるナゾを解くというストーリー。

このラリーではネズ少年のかんたん子コース、モー男爵の激ムズ丑コースを選べるという新しい試みを入れました。

そして、ネズ少年とモー男爵のナゾトキストーリーがあちこちで交差するというアツイ展開も。

意図して難しい内容にしたこともあり、「分からないよ!」という嘆きの声もちらほら。

このブログの末尾に簡単な解説と共に回答編を記載するので、参加された方は答え合わせをどうぞ。

未参加の方も動物のナゾトキに興味のある方は是非ご覧ください。

さて、「7ふしぎ」からはじまり、「植物園探偵団」「ネズ少年とモー男爵」と続いた東山のナゾトキラリー。

もともとは新型コロナの影響で思うように園内イベントを提供できなくなった事態を打開するための一案として実施し始めました。

各自がラリー用紙を持って、自由に各自のペースで園内のポイントをめぐるという、極力密を作らない方式です。

また、ラリーによくあるペンやスタンプの使用もナシにして、物への接触も避けるようにしました。

スタッフの考えるストーリーとナゾトキを楽しんでもらいながら、自然と動植物への理解や興味を深めてもらう。

そんな狙いがありました。

とにかく難しかったのが、ナゾを考えること。

動植物に関するもので、いい塩梅の難易度のナゾを考えるのは本当に大変でした。

制作スタッフ一同で頭を悩ませながらなんとかひねりだす感じで、アイデアも枯れ果てました。

しかし、続いたナゾトキシリーズもこれで大団円。おめでとう全回転です。

また機会があれば、新しいナゾトキで再開しましょう!

次回もサービス、サービスゥ!...あ、なんでもありません。

ん?でも、この展開には既視感が。

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08.jpg

なんとナゾトキラリーの第四弾、絶賛開催中!!

アイデアカラカラの制作陣による、血と汗と涙の最新作。

今年一番の感動作・・・かもしれない

メインビジュアル(長方形).jpg

メダカクエスト2「新たなる危機」、爆誕です。

ナゾトキラリー最新作にして、まさかのナンバリング作品。

メダカクエストの1は2019年に行われました。

詳しくはこちらのブログ

このメダカクエストの正統続編にあたる本作。

「メダカに迫る新たなる危機に勇者が再び立ち上がる」というストーリー。

"メダカが謎の魚に入れ替わっている"

そんな奇妙な噂を発端として冒険が始まります。

舞台は今年3月にリニューアルをしたばかりの世界のメダカ館。

新たなる仲間とともに、5つの試練にチャレンジ。

果たしてメダカに迫る新たなる危機の正体とは?

そして冒険の先にある、メダカの聖地とは?

前作ファン(いるのか?)はもちろん、今作から始める方にも満足してもらえる、笑いあり・涙あり・バトルありの超大作!

ちょっとした曇天返しもあります。あなたも必ず騙される!(アオリで使いがち)

世界のメダカ館という決して広くはないスペースをフルに活用して、参加者に果てなき冒険のワクワクを感じていただくという、想像力の可能性を示したイベントだと自負しております。

これまでのナゾトキラリーを踏襲して、ペンやスタンプを使わない紙だけで完結する仕様になっており、コロナ禍でも安心して参加していただけます。

難易度はほんのり高め。小学校低学年以下だと、親御さんが一緒じゃないと厳しいかもしれません。

しかし、世界のメダカ館の展示内容などをしっかり見ていけば最後のコタエまでたどり着けるようになっています!

ちなみにSNSのキャンペーンで #メダカクエスト をつけて感想等をつぶやくと抽選でプレゼントをもらえるキャンペーンも実施中なので、あわせてチェックしてくださいね。

開催期間は2021年5月9日(日)まで。ラストスパートです。

東山動植物園にお越しの際は、是非世界のメダカ館までお立ち寄りください。

※土日祝日とGW中の入園は事前予約制になっております。

詳しくはコチラ

スタッフ一同、お待ちしております。

うっす。


さて、ここからは「ネズ少年とモー男爵」のナゾトキの解説。

長くなるので、読みたい方のみ読んでください。

動物たちの写真は過去の飼育員さんのブログからお借りしています。

流行りのコラボってやつですかね(違う)

子コース1 アメリカビーバー

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アメリカビーバー、略してアメビ。

言わずとしれた、ダム作っちゃう系のDIY好きネズミ(の仲間)です。

ここでのナゾはまちがいさがし。

アメビのイラストを見て、現実の特徴に当てはまらないものをあてるというものでした。

ビーバー.jpg

答えは「前足後足に水かきがついているよ!」

この部分が間違っています。

前足でエサを掴んで食べている姿などをよく観察してみると分かりますが、前足には水かきはついていません。

逆に言うと、「歯がオレンジ色であること」「しっぽを舵のように使うこと」「足の間から水をはじく油をだしていること」そして「後足に水かきがあること」はすべてガチです。

動物って面白いですね。(しみじみ)

子コース2 コビトカバ

2.jpg

カバもコビトカバも広い分類では偶蹄目、つまりウシ(の仲間)なんです。

意外だなぁ。

ここでのナゾは三択問題。

3つ選択肢のうちコビトカバの特徴に当てはまるものを1つ選ぶというもの。

コビトカバ.jpg1つめは「絶滅危惧IB類ENに指定」が正解。

絶滅危惧種のカテゴリのなかでも真ん中に該当します。

かなり数を減らしているんですね。

2つめは「野生生息域はアフリカ」が正解。

これはカバと一緒です。

3つめは「主に森林に生息している」が正解。

これはカバとは違います。ひっかけですね。

カバが草原地帯にいるのに対して、コビトカバは森林で生活しているんです。

それぞれの正解に該当する文字をつなぐと「る」「び」「ぃ」でルビーとなります。

子コース3 カナダヤマアラシ

IMG_8390.JPG

きましたね、「ヤマアラシのジレンマ」のヤマアラシです。

トゲトゲがキュートなネズミ(の仲間)です。

そしてこのヤマアラシからナゾトキのストーリーも大きく動きました。

ヤマアラシ.jpg

なんとナゾをモー男爵が先に解いてしまっているんです。

ウォークラリー史上初じゃないかしら。斬新な展開、Qかな?

解かれてしまったナゾはヤマアラシの針の特徴についてでした。

彼らの針には微細な返しがついていて、敵に刺さったとき簡単には抜けないんです。

刺さったときは致命傷にならなくても、抜けない針が邪魔で狩りがしにくくなったり、傷口から感染症にかかってしまったりと、いわゆるデバフがかかります。

運が悪いとそのまま衰弱死してしまうこともあるとか。

おかげで肉食獣もあまりヤマアラシは襲わないそうです。

ちなみに同じ針でも、ハリネズミの針には返しがついていないんですって。

動物って不思議ですね(しみじみ)

解かれたナゾの代わりに、"収斂進化によりオオアリクイと似た姿になったと考えられる動物を探す"というミッションを与えられます。

これの答えはツチブタ。当園の自然動物館の夜行性動物コーナーにいます。

IMG_0976.jpg

名前のせいでブタの印象を持ってしまう方も多いかもしれませんが、よく観察すると形態がオオアリクイに似ています。

歯が退化しており、細長い舌でアリやシロアリをペロペロ食べる姿は、まんまアリクイです。

事実、過去にはアリクイの一種と分類されていたこともあるとか。

現在はアリクイとは別であるが(というかツチブタが分類される管歯目にはツチブタしかいません)、収斂進化によりアリクイと似たような形質をもつようになったという考えが主流になっています。

子コース4 アメリカバイソン

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ラストはバイソン。カモンベイビー、アメリカを代表する大型のウシ(の仲間)です。

ここでもモー男爵の妨害。

バイソン.jpg

自分が解けなかったナゾを解かれないようにペンキで塗りたくります。ひどい。

裏設定ですが、ここのナゾはアメリカバイソンの学名についてでした。

諸説ありますが、アメリカバイソンのうちヘイゲンバイソンの学名をBison bison bison といいます。バイソン3連チャン。

このバイソンと同じような3連チャン学名を持つ動物がどこかにいるという問題。

知っている方もいるかもしれませんが、何を隠そうシャバーニで有名なニシゴリラがそうなのです。

正確にはニシゴリラのうちニシローランドゴリラの学名がGorilla gorilla gorillaというんですね。

ちなみにこれも諸説あるんですが、食肉小獣舎にいるカラカルも亜種のひとつがCaracal caracal caracalという学名。

3連チャンの学名が3種類。こんな偶然ある?

塗りつぶされたナゾの代わりにアメリカバイソンの証言を頼りにある絶滅危惧種の動物を訪ねるというミッションを課されます。

バイソン2.jpg

ヒントは1999年に絶滅危惧種に指定されたこと、日本人にとって身近であること、オリジアスという名前を持つこと。

これの答えがoryziasu、つまりニホンメダカ(今はキタメダカとミナミメダカに分かれています)になります。

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こんなに馴染の深い魚が、今や絶滅危惧種なんですね。

これにて子コースはコンプリートです。

そして、次は激ムズコースの丑の回答編。ディープです。

東山の沼へようこそ...

丑コース1 アクシスジカ

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体の斑点が美しく、世界で最も美しいシカとも言われます。シカも偶蹄目、ウシ(の仲間)なんですよ。

ここでのナゾは動物の共生について。

アクシス.jpg

アクシスジカとハヌマンラングールのように、共生関係にある動物の組み合わせを選ぶという問題。

激ムズだけあってかなり難しい。

さて、答えです。

「ウシツツキ」は体をつついてダニや寄生虫を食べてくれる鳥。

アフリカのサバンナなどで大型の草食獣の背にとまっている姿を見かけます。

当てはまる共生相手は「クロサイ」と「アミメキリン」。

サイはなんとなく見たことありますが、キリンというのが少し意外ですよね。

「ミツオシエ」は蜂の巣の場所を教えてくれる鳥。

教えた相手に巣を壊してもらって、自分も蜂蜜にありつけるという算段です。

このミツオシエの共生相手として有名なのが蜂蜜大好きミツアナグマ、つまり「ラーテル」です。

ここまでは動物好き或いは東山ガチ勢であれば分かったと思います。

しかし、ミツオシエにはもう一つ、共生相手がいます。

それはなんと「ヒト」、人間なのです。

ミツオシエの生息する地域に住む人々はミツオシエに蜂の巣の場所を教えてもらっているんですね。

インドサイの王、アミメキリンの虎、ヒト(イラスト)の王、ラーテルの白を合わせて「琥珀(コハク)」になります。

な...ナゾトキっぽい!

丑コース2 オグロプレーリードッグ

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穴掘り名人のきゃわわなネズミ(の仲間)です。

ここでのナゾはプレーリードッグが引っ越した後の使わなくなった穴を居抜き(?)で使う動物を当てるというものでした。

プレーリー.jpg

正解の選択肢は「クロアシイタチ」「アナホリフクロウ」「ガラガラヘビ」。

フクロウが穴を使うのも驚きですが、イタチやヘビというプレーリードッグから見たら捕食者になる動物まで巣穴を使うんですね...驚き!

最後の「ガラガラヘビ」から聞くことができる、"名前にウシがつく魚"というのがメダカ館にいる「ウシモツゴ」。

その場所に答えがありました。

北園をあっちにいったりこっちにいったり。

これはとにかく足を使うナゾでした。

丑コース3 トナカイ

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クリスマスは大忙しのサンタクロースの相棒です。

トナカイも偶蹄目、ウシ(の仲間)です。

ここでのナゾは8頭のシルエットから名前をたよりに4頭のトナカイを見つけ出すというもの。

トナカイ.jpg

8頭の名前が「カリブー」「エルク」「レインディア」「オジロジカ」「チタール」「トゥナッカイ」「ジュンロク」「キョン」。

このうち、トナカイを表すのは英語のcaribou(カリブー)とreindeer(レインディア)、アイヌ語のtunaxkay(トゥナッカイ)、和名の馴鹿(ジュンロク)の4つです。※発音等には諸説あります。

他の4つの名前はシカの仲間ですがトナカイのことではありません。

そして、4頭のトナカイのコメントから色の違う「つち」「みみ」「ふる」「いし」をピックアップして漢字にすると「土耳古石」つまりトルコ石(ターコイズ)になります。

これ、難しすぎて内部でもプチ炎上しました。いいの、激ムズだから(開き直り)。

丑コース4 チンチラ

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毛皮が美しいことで有名ですが、野生では絶滅危惧種に指定されているネズミ(の仲間)。

ここでのナゾは自然動物館に突如あらわれたふしぎな壁画からホンモノの宝石をつきとめること。

チンチラ.jpg

ヒントはsu ci no ga ta ps et yd on et paでこれを解くカギがトーゴ、バイノーメン。

トーゴは倒語、逆読みのこと。

バイノーメンはbinomen、二名法による学名のこと。

それらを踏まえてヒントを読むと、aptenodytes patagonicus(オウサマペンギン)のことになります。

よって壁画内でオウサマペンギンのイラストが示す宝石が正解になるんですね。

誰が分かるんだ、これ。

この難易度は流石に暴動が起きるレベルということで、ネズ少年のヘルプが入ります。

チンチラ2.jpg

とっておきアイテムのネズミワードパズル。

このパズルの空白を、当時自然動物館で展示していたネズミの仲間で埋めると、「オ」ブトアレチネズミ、ホンシュ「ウ」モモンガ、ム「サ」サビ、アフリカヤ「マ」ネ。

そこに銀色のPから連想される鳥「ペンギン」を組み合わせてオウサマペンギンとなります。これにて解・決!

ん?それでも難しい?

いいの、激ムズだから!(開き直り)

丑コース5 アミメキリン

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大トリは首のながーい動物園の人気者。実はウシ(の仲間)なんです。

ここでのナゾは足跡からキリンの行き先を推理するというもの。

キリン.jpg

最後に相応しい激ムズの極上ナゾ。

しかし、ここでもネズ少年からのヒント。

足跡がついた順番にアルファベットを読むことをほのめかし、はじめの一歩目に赤でしるしをつけてくれています。

おのれネズ少年、余計なことを...!

これ、もう(誰と誰が戦ってるか)分かんねぇな。

それでもまだナゾは解けません。

解くためのポイントがふたつ。

キリンの足跡のかたちはどれか、と、キリンはどういう歩き方をするか。

これらが分かれば足跡をたどることができます。

足跡のかたちは比較的簡単で、キリンは偶蹄目(ウシの仲間)なので蹄が2つものに注目すればOK。

難しいのは歩き方。

4足歩行の動物は左前-右後、右前-左後と対角線に結ばれた2本の肢がセットで動くことが多いのですが、キリンは左前-左後、右前-右後と同じ側の肢がセットで動きます。

これを「側対歩」というのですが、キリンがこんな歩き方をしているということ、意外と知らない人が多いかもしれません。

次回アミメキリンを見るときは歩き方にも注目してみてくださいね。

側対歩であることに注目して、蹄が2つの足跡をたどって、アルファベットを読んでいくと...

IN DO SA IS YA OK UN AI(インドサイ舎屋内)

となる訳です。スッキリ~!

これにて遂に丑コースもコンプリート。

いやー、激ムズでした。

間違いなく歴代のウォークラリーイベントで一番の難易度だったと思います。

長々とした解説にお付き合いをありがとうございました。

ちなみに子コースの答えは

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カピバラ、ネズミ(の仲間)です。

丑コースの答えはこれをさらに一折りして

IMG_5458.JPG

カバ、ウシ(の仲間)です。

偶然、閃いたんですがこれ以上ない美しいコタエだったと思います。(自画自賛)

ウシもネズミも仲良くね。

管理課業務係  石川 恭之

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