動物脱出訓練を実施しました!
2021年03月05日(金)
東山動植物園では毎年2月に災害など緊急事態に備えた動物脱出訓練を実施しています。今年は2月8日の休園日に実施しました。この訓練は本園エリアと北園エリアを交互に行っていて、今年は本園エリアでの実施でした。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴う緊急事態宣言中であったことから園内職員と関係機関の参加のみとしました。
今回の訓練は、シマウマ舎の放飼場の植栽が倒れて、シマウマ(チャップマンシマウマ)が脱出したという想定です。訓練では来園者から脱出の連絡を受けた後、対策本部を立ち上げ、本部から臨時閉園、来園者の誘導や関係機関への通報、そして脱出動物の捕獲が指示されました。
脱出動物の捕獲には、飼育係員からなる捕獲班、獣医師からなる麻酔班が対応します。捕獲班は無線機を使ってシマウマの動きを確認しながら、捕獲網で園路をひとつひとつ遮断しながら、徐々に逃げ場所を縮めていきます。
最後は捕獲網で囲われた狭いエリアにシマウマを追い込んだところで獣医師が麻酔銃(吹き矢)を発射し、麻酔の効果が十分であることを確認した上で捕獲しました。(もちろん訓練ですので麻酔銃/吹き矢は発射していません)
動物脱出はあってはならないことですが、万が一の事態に備え、普段は使わない道具類や機材を点検し、捕獲班の動き方や来園者の誘導、迷子者の対応、負傷者の救護の手順を確認しておくことが必要です。定期的な訓練の重要性を改めて感じさせられました。
動物園長 黒邉 雅実