紫陽花(アジサイ)。
❖紫陽花(アジサイ)
アジサイは日本に古くからある植物です。皆さんのよく知ってる丸い手毬咲きの他に額縁咲きがあります。アジサイの語源は小さな花がたくさん集まって咲くことから、集真藍《アズサアイ/藍色の花の集まり》とされています。
またアジサイのことを七変化(ヒチヘンゲ)ということがあります。これは花色が土壌の酸度や成分によって影響を受けることから付けられたものです。
【紫陽花(アジサイ):アジサイ科】
◆アジサイの花色のふしぎ。
アジサイは酸性土壌では青みを帯び、中性からアルカリ性では赤みを帯びます。これは酸性土壌の場合には、根から吸収されたアルミニウムイオンが花の色素であるアントシアニンという物質と結合して青色を発色するためといわれています。一方中性からアルカリ性土壌では、アルミニウムが溶け出さないため、本来のアントシアニンの色で赤みが強く出ます。
なお白花の品種は、アントシアニンがないため、土壌酸度によって花色は変わりません。
※アジサイのなかでも、土壌酸度に影響されない系統もあります。
【アジサイ '福牡丹'(フクボタン):アジサイ科】
【アジサイ'エンドレス・サマー':アジサイ科】
【ヤマアジサイ日本寺'(ニホンデラ):アジサイ科】
【ヤマアジサイ'土佐の暁'(トサノアカツキ):アジサイ科】
【ヤマアジサイ'紅'(クレナイ):アジサイ科】
【ヤマアジサイ'秋篠てまり'(アキシノテマリ):アジサイ科】
【ヤマアジサイ'口笛'(クチブエ):アジサイ科】
【ヤマアジサイ'大虹'(オオニジ):アジサイ科】
❖植物園・見ごろの花
【定家蔓(テイカカズラ):キョウチクトウ科】
【花菖蒲(ハナショウブ):アヤメ科】
【花菖蒲(ハナショウブ):アヤメ科】
アジサイは植物園のアジサイ園や園路沿いに植栽されています。
また万葉の散歩道には「紫陽花の八重咲く如く弥つ代にをいませわが背子見つつ偲はむ」(アジサイが八重に咲くように代々栄えてくださいわが友よ。アジサイの花を見ながら思います。)の歌碑と一緒に展示しています。
◆歌碑
アジサイの見ごろはこれからです。皆さまのご来園をお待ちしております。
植物園緑地造園係長 太田幹夫