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長日植物、短日植物、中性植物。わかりますか。

2020年05月29日(金)

❖長日植物・短日植物とは。
 1日のうち、明るい時間の長さを「日長」といいます。

《長日植物》
 冬至から夏至までの期間は、日に日に昼の時間が長くなる(夜の時間が短くなる)頃に花をつける植物を長日植物といいます。
(例;カーネーション、宿根スイートピー、ペチュニア、アヤメ、ダイコン、アブラナなど)

《短日植物》
 夏至から冬至までの期間は、日に日に昼の時間が短くなる(夜の時間が長くなる)頃に花をつける植物を短日植物といいます。
(例:アサガオ、キク、コスモス、ポインセチア、シャコバサボテンなど)

 ちなみに2020年の夏至は6月21日、冬至は12月21日です。

【大根(ダイコン):アブラナ科】

写真①.jpg


【綾目(アヤメ):アヤメ科】

写真②.jpg


◆長日植物や短日植物は、どのようにしてつぼみをつくる季節を知るのでしょうか。

 実は植物は昼の時間の長さ(明るい時間)ではなく、夜の時間の長さ(暗い時間)を葉で感じて反応していることがわかっています。キクに代表される電照栽培では、照明を使って日長を調節することで、一年中出荷できるようにしています。


 もちろん日長に関係なく花を咲かせる植物もあります。このような植物は、中性植物といいます。(例:バラ、ゼラニウム、ヒマワリ、シクラメンなど)

◆ではなぜ夜の長さから、季節の変化を知ることがよいのでしょうか。

 これは夜の長さは変動がなく、安定しているからです。気温は冷夏や暖冬もあり、必ずしも安定しません。そのため季節の訪れを間違いなく知るには、夜の長さに反応するのが確実といえます。

❖植物園の花

【蛍袋(ホタルブクロ):キキョウ科】

写真③.jpg


【沢蓋木(サワフタギ):ハイノキ科】

写真④.jpg


【夏櫨(ナツハゼ):ツツジ科】

写真⑤.jpg


【莢蒾(ガマズミ):レンブクソウ科】

写真⑥.jpg

◆皆さん、おわかりいただけましたか。
 なんとなくアサガオのように夏に花が咲く植物は、長日植物と思いがちですが、夏至と冬至を基準に考えるとナットクですね。


植物園緑地造園係長  太田 幹夫

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