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麝香猫図(じゃこうねこず)とコジャコウネコ

2019年11月18日(月)

  • 動物園長のZooコラム
  • コジャコウネコ

動物園内では少しずつ秋も深まり、紅葉が見頃を迎えています。朝晩は少し冷え込むものの、天気が良いと日中は気温も上がり、外出しても気持ちがいいですね。

秋らしくなってきた動物園内.jpg【秋らしくなってきた動物園内】


先日、名古屋城の本丸御殿で国重要文化財のふすま絵が期間限定で特別展示されると聞き、足を運びました。お目当ては「麝香猫(じゃこうねこ)図」です。このふすま絵は400年前の江戸初期に描かれ、建物は戦災で天守とともに焼失しましたが、別の場所に移されていたため無事だったということです。普段は模写作品が飾られていますので、今回は期間限定での特別展示です。

麝香猫図(ふすま絵).jpg【麝香猫図(ふすま絵)】

ジャコウネコ科の仲間は東山動植物園では4種を飼育展示しています。こども動物園エリア(本園)のハクビシン、自然動物園・夜行性動物エリア(北園)のビントロング、コジャコウネコ、ケープジェネットになります。ちなみにネコの名前がついていますが、ネコ科とは違う種類になります。ふすま絵の麝香猫(じゃこうねこ)を見ると、体表に模様があり、首元が白く、顔と耳が小さい姿が特徴的です。当園では「コジャコウネコ」が一番似ている印象をもちました。

コジャコウネコ(自然動物館).jpg【コジャコウネコ(自然動物館)】

ジャコウネコの仲間はアジア~アフリカ大陸に分布しますが、日本にはもともと生息していない野生動物です。このふすま絵は、何かを模写したか、文献の解説文や実際に見た人から聞いたものをイメージして想像によって描かれた動物画と思われます。当時、ジャコウネコは高貴な生きものだと考えられていたようです。本物のコジョコウネコと見比べると違いはありますが、凛とした気品や美しく神秘的なたたずまいは共通していると感じました。

この機会に北園・自然動物館のコジャコウネコにぜひ会いにご来園いただき、ふすま絵と実際に比べてみて下さいね。ちなみにコジャコウネコを見られるのは国内では当園だけです。なお、植物園エリアではもみじ狩りがスタートし、期間限定で紅葉ライトアップも行っています。秋の夜長も東山動植物園でお楽しみください。

動物園長 黒邉雅実

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