花の色(緑色)
2018年06月01日(金)
雨が植物を潤す季節となり、園内の緑色が鮮やかになってきました。
お花畑へ向かう竹林線のタケノコがタケへと姿を変え、稈が若竹色に輝いています。
若竹色は、JISの色彩規格によると「くすんだ黄緑」と記載されています。
若竹は次第に「強い緑」の青竹色、さらに年を重ね、ややくすんだ灰色がかった老竹色に変わっていきます。
若竹の成長は2~3か月で止まり、一次成長が終わると、以後、太くなることも丈が伸びることもありません。
タケの寿命は8年くらいで、節から出ている枝の数で、何年物か、ある程度予測することができます。
さて、若竹色と同じ緑系の色で、苔の色を由来とした、苔色があります。
苔色は、「深い黄緑色」で、苔むした日本庭園を見ていると心身ともに癒されます。
モスグリーンの「モス」は苔のことなので、同系の色を示すと思いますが、外国の苔色とは若干、イメージが違うかもしれません。
苔は、合掌造りの家から日本庭園のエリアでご覧いただけます。
写真①モウソウチク(若竹色)
皮が外れる直前の稈の様子です。色見本には色々な若竹色がありますが、写真より少し青味がかった緑色のようです。
写真②ハイゴケ(苔色)
生育旺盛な苔で、苔玉作りの材料として良く利用されます。地を這う性質から、ハイゴケの名前が付きました。
写真③スギゴケ(苔色)
日本庭園を作庭するときに良く使われるコケです。杉の葉のように見えます。
写真④スナゴケ(苔色)
砂質の土でもよく育つコケです。星くずのように見え、光が差し込むと美しく輝きます。
植物園長 谷口茂弘