カバとコビトカバを比べてみると...
2017年09月17日(日)
先日、恒例のサポーター限定イベントを開催しました。
このイベントは(公財)東山公園協会が募集している東山動物園サポーターを対象とした特別なものです。サポーター制度は今年で10年目。毎年、その資金を活用して、動物たちの生活環境を良くする遊具のプレゼントのご寄付をいただいています。
この限定イベントは、その遊具の提供に対する感謝の気持ちも込められています。今年は「カバとコビトカバを比べてみよう」ということで"カバ"をテーマとしました。イベント初日は「防災の日」と重なり、訓練用サイレンの音に驚いて、主役のコビトカバがプールから出てこないハプニングもありましたが、飼育員さんのお話も聞けるとあって、定員50人のイベントは2回ともほぼ満員でした。
カバとコビトカバは、同じカバ科でアフリカに生息し、ともに絶滅危惧種に指定される保護動物という共通点のある一方で、見た目の大きさだけでなく、生態や習性がまったく異なります。今回、参加されたサポーターの皆さんは、そのことをよく理解されたのではないでしょうか。
カバの絶滅が心配される理由の一つに、口を大きく開くとわかりますが、ともに立派な牙をもつことがあります。最近、アフリカゾウの象牙の代わりに、カバの牙をねらった密猟が増加しているとの情報があります。この機会に野生のカバにも関心をもっていただきたいですね。
現在の展示は生息場所の違いがわかりにくいことから、将来のコビトカバ舎は「アフリカの森ゾーン」に、カバ舎は「アフリカのサバンナゾーン」に整備する予定です。また、せっかく東山動物園に来園して、カバは見たけど、コビトカバは見なかったという方が以外と多いようです。ぜひ、セットでご覧いただくことをお勧めします。
*動物サポーターに興味のある方はホームページをご覧ください。
http://www.higasiyama.jp/supporter
動物園長 黒邉 雅実