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コサラ像 Night & Day

2017年08月16日(水)

今年もナイトZOO&GARDENにたくさんのご来園をいただきありがとうございました。皆さんは夜の動物園で何が印象に残りましたか。私は、アジアゾウ舎(ゾージアム)前のコサラ像で、記念撮影されているご家族の姿がとてもほほえましく感じました。

普段は地味な感じのゾージアム前のコサラ像ですが、毎年、この時期は特別にきれいな飾り付けしてもらい、電飾効果もあって、ひときわ輝きます。これは、コサラのふるさとであるスリランカのペラヘラ祭をイメージしたものですが、ひとつだけオリジナルとの違いがあります。それは、背中に乗せているご神体です。東山では「ズーボ」ですが、本場のスリランカは少し違うようです。

普段のコサラ像

ナイトZOOのコサラ像

ペラヘラとは現地語(シンハラ語)で「行列」を意味し、「キャンデー・エサラ・ペラヘラ祭」とも呼ばれます。キャンディとは、開催場所であるスリランカ中央部の古都の地名で、エサラとは開催シーズンとなる夏(7~8月)のことです。新月から満月まで約2週間行われるスリランカ最大のお祭りです。パレードは、ご神体である『仏歯』(ぶっし)が納められる黄金の舎利容器を背中に乗せたゾウが先頭を飾ります。仏歯とはお釈迦さんの「犬歯」で、スリランカでは昔から王様の象徴とされ、現在も仏教徒の信仰の対象です。お祭りでは、電飾で彩られたゾウや伝統舞踊のダンサー達が踊りを披露し、太鼓の楽団が独特のリズムを鳴らしながら隊列を組んで街を歩きます。

現地のペラヘラ祭りの様子(スリランカ観光情報局)

現地で直接、その国の野生動物を見たり、その文化に触れることは簡単ではありませんが、ゾージアムにはアジアゾウの歴史や生息地のことをもっと知るための展示が充実しています。特に2階ではスリランカの文化を紹介するコーナーもあります。こうした情報はゾウのことだけでなく、その生息地や保護についても興味を持っていただくためのものです。アジアゾウをご覧いただいたら、コサラのふるさとのスリランカ文化にもぜひ触れてみて下さい。

動物園長  黒邉 雅実

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