春を待つ
2017年02月02日(木)
東山動植物園に対し、皆様の暖かな応援をいただきましてまことにありがとうございました。年末からの鳥インフルエンザ関係では大変ご迷惑をおかけいたしました。
1月13日からようやく対応の目処がつき開園できました。非常に寒い日にもかかわらず、たくさんご来園いただきましたこと感謝いたします。
今後は、3月の開園80周年に向け準備に邁進しているところです。
2月に入り、寒い日と少し暖かい日が交互にやってくるようになりました。今年は冷え込みが遅く、冬の代表である現象が例年より遅く観察できます。植物園が収蔵展示している郷土の偉人「伊藤圭介」の名を象徴する植物である「シモバシラ」に現れる名前の通りのシモバシラが植物の枯れた茎から噴出するようにでています。氷点下以下の冷え込んだ朝しか見られないものです。あと1回冷え込みの日で最終となるかもしれません。是非自然の不思議な現象を朝一番にお出でいただきご覧ください。
温室では、シソ科 クレロデンドルム・クアドリロクラレ Clerodendrum quadriloculare 「冬の花火」が咲き始めています。フィリピン原産の常緑低木で枝先に花つけ、長い筒状で、先端部が5裂し、雄しべ、花柱は花冠から飛び出すので、花火にたとえFireworksともよばれています。
園内では、武家屋敷門の袂に春を感じるフクジュソウが芽を出しはじめました。
また、早咲きのウメも少しずつ花が咲き彩りを添え始めています。
冬の装いと春の先駆けを植物園で満喫してください。
植物園長 藤井 辰則