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メダカの里帰り

2016年11月15日(火)

10月29日(土)に今年で7回目の「名古屋メダカ里親プロジェクト2016 観察発表会・放流式」を開催しました。この事業は2010年にCOP10(生物多様性条約締約国会議)が名古屋で開かれたことをきっかけに、動物園でも何か記念となる環境教育イベントをということで企画しました。

プロジェクトの拠点はもちろん「世界のメダカ館」。ここにはニホンメダカのなかでも、名古屋由来となるメダカを継代飼育しています。これは約80年前に名古屋大学の研究者によって市内で採取されたものを特別に譲っていただいたものです。当園で行なった名古屋市内の野外調査で野生メダカの生息地域は他に発見されていません。この個体群はとても貴重なんです!

生物の多様性には「種」と「環境」と「遺伝子」の3つがあり、特にメダカで問題になっているのは遺伝子の交雑です。例えば個人で飼育していた観賞用のメダカや由来のわからない他地域のメダカを「良かれ」と思って川などに流すと、繁殖の過程で遺伝子が混じり合って、その地域の遺伝的特性が失われてしまうのです。

名古屋メダカ里親プロジェクトでは、参加者が繁殖させたメダカを再び「世界のメダカ館」に戻すことがルールになっています。それは、子どもたちに、むやみに野生動物を自然に戻すことが、いかに生物多様性を損なうことになるかを考え、気付くきっかけにすることも意図しているからです。里帰りしたメダカは「世界のメダカ館」に入ってすぐ右手の「田んぼ大水槽」で元気に泳いでいます。参加者の皆様、本当にありがとうございました。引き続き東山動物園で大切に育てますので、また会いに来て下さいね。



メダカ観察発表会



メダカ放流式



動物園長  黒邉 雅実

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