アカメアマガエルの卵のふ化
2016年04月30日(土)
4月23日に産卵をしたアカメアマガエルの卵は、4月28日にすべて孵化をしました。
先日の「アカメアマガエル17年ぶりの産卵」というブログでは、およそ2週間程度でふ化をすると書きましたが、大きく違っており、わずか5日間ですべてふ化をしました。1999年に初めて産卵した時の記録をちゃんと見返してみると、その時もわずか6日間ですべてふ化していました。アカメアマガエルの卵は発生が早く、一週間程度でふ化するようです。17年ぶりに産卵したので、ふ化にかかる日数も忘れてしまっていたというわけです。大変失礼いたしました。
産卵した卵の数は66卵でしたが、正常に発生してふ化をしたオタマジャクシは33匹でした。産卵した卵の数も少し少な目で、ふ化率も半分と少な目でした。
アカメアマガエルの卵は樹上の葉に産みつけられ、おそらく外敵から狙われやすいと思われることから、早くふ化する必要があり、このような短い期間でふ化に至るのではないかと思われます。
一方、アカメアマガエルと同所的に生息しているマダラヤドクガエルは、同じように水中に産卵せず、枯葉の間や、植物の葉と葉の間に産卵します。しかし、マダラヤドクガエルの卵は、およそ2週間かけてふ化をします。マダラヤドクガエルの卵は、オスによって守られ、定期的に卵の上に乗って卵を保湿します。卵がふ化した時にはオスが背中にオタマジャクシを乗せて水辺まで運びます。
このように同じように水上で産卵されるカエルでも、守られるとうことで早くふ化をする必要がなくなったのではないかと思われる種類も存在します。
動物園飼育第二係 藤谷 武史