コアラの飼育研修inシドニー!
3月24日、オーストラリアからコアラのホリーがやってきました。
今回、私はホリーの来園に合わせてオーストラリア・シドニーのタロンガ動物園でコアラの飼育研修を受けさせてもらい、ホリーと一緒に日本に帰ってきました。
タロンガ動物園では毎日コアラの飼育担当者と行動し、飼育作業を一緒にさせてもらいました。
朝1番はコアラたちの様子をチェック。その後、コアラたちのエサのユーカリを交換し、掃除をします。
コアラとの記念撮影やイベントなどをこなし、合間に翌日のエサとなるユーカリの準備・仕分けも済ませます。メスに発情の兆候が見られた日には、オスとのペアリングを行う様子も見学することができました。
東山動植物園とタロンガ動物園は30年以上にわたって緊密な関係を続けてきており、コアラの飼育方法についても基本的な部分は同じです。しかし、コアラはオーストラリアの人々にとって身近な動物であるためか、大切にされつつも特別扱いというわけでもなく、飼育担当者がとても自然体でコアラに接している様子が印象的でした。また、細かい点について質問や相談することができ、充実した時間を過ごすことができました。
そして、いよいよ日本に向けて出発する日。夕方、輸送箱に入ったホリーと共に空港へ。
その後は輸送も手続きもすべて順調に進み、無事に日本に到着しました。空港のターミナルでそっと箱の中をのぞくと、ホリーは緊張した様子ではありましたが、元気そうで胸をなでおろしました。
名古屋に到着し、ホリーがコアラ舎の部屋でエサのユーカリを食べ始めたのを見た時には「無事に着いてよかった…」と思わず深ーい息をつきました。出発前、ホリーは緊張しやすいような様子が見られたため、私もタロンガ動物園の担当者も大きく環境が変わることを少し心配していましたが、今では東山動植物園での生活にも慣れて、毎日元気に過ごしてくれています。
これからもホリーに元気に過ごし、たくさんのかわいい赤ちゃんをお披露目してもらえるように、しっかりとケアをしていきます。
また、シドニーを訪れた際には、ぜひ東山動植物園のコアラたちの故郷のタロンガ動物園にも足を運んでみてください。景色も美しく、すばらしい動物園ですよ!
動物園飼育第一係 山部 桂子