動物園人
2016年03月28日(月)
動物園の業界用語に「動物園人」というのがあります。いろいろな動物を見るためにあちこち回り、繁殖、展示、治療などを追求し、集まれば動物園を論じ、というまあ動物園馬鹿のことです。
動物園人の基準はないのですが、仕事ぶりや行動から仲間内でそう呼ばれるのです。
私が動物園勤務になったとき、この世界の先輩の著書を読んだり、またお話をさせていただいたりして、すごい人たちがいるものだと思ったものでした。あの人たちはみんな動物園人でした。
それが今では少なくなったというと年寄りの口癖になりますが、まだまだあちこちの動物園に存在しています。東山にもいるか?と聞かれても、それは他の人が言うことですからわかりません。
ただ、そんな動物園人のいる動物園はどこか面白いところがあるものです。それを見つけたら、さらに動物園が楽しくなりますよ。
今月になり園内で鶯の初音が聞けるようになったと思ったら、桜の花が咲き始め、今週末には満開になるようなので、ぜひお出かけください。そして、動物園人の気配が感じられたらいいですね。
では、お終い。
動物園長 橋川 央