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もっと知りたい重要文化財温室前館〜石材編〜      『重文温室で化石を発見!』

2016年02月20日(土)

現在、保存修理工事を行っている東山植物園の重要文化財温室前館についてお話します。今回は「琉球トラバーチン」についての説明です。
聞きなれない言葉ですが、重文温室入口にある花台に使われている石材の名前です。





■ どんな石?
沖縄南西諸島のサンゴ礁にいる生き物の殻などが海底に積もり、長い年月を経て石になったものです。
「トラバーチン」とは、ローマ近郊の石の産地の名前に由来し、多孔質で複雑な模様を持つ石灰岩のことだとか。
沖縄(琉球)で産出し、トラバーチンに似ているので「琉球トラバーチン」といいます。

■ どんな所に使う?
石材をスライスし、床や壁に貼り付けて内装材として使います。表面を磨くと滑らかな肌になり、縞模様など独特の風合いがウリの高級石材です。国会議事堂でも使われています。

■ よく見ると…
「琉球トラバーチン」について調べていたら、“昔の生き物の化石が入っていることがある”とありました。
さっそく重文温室に行って探してみると…
見つけました!





これはどう見ても二枚貝の断面ですね。左側が口、右側が蝶つがいの部分。





こちらは巻貝です。





生き物みたいですが何でしょう?
専門家に聞くと“ウミユリの体の一部ではないか”とのことです。
「ウミユリ」はヒトデやウニの仲間で、棘皮(きょくひ)動物に分類されます。
ウミユリの写真はこちらからどうぞ。
(名古屋港水族館webページ)

温室の中に動物の化石があるなんて興味深いですね。
保存修理工事が終わったら、植物園の温室で植物を見て楽しむだけでなく、化石も探してみてはいかがでしょうか。


再生整備課  堀 透

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