この時期に見られるサクラなど
2015年12月02日(水)
恒例のもみじ狩りライトアップもたくさんご来園の皆様があり、盛況となりました。今年はモミジの色づきにばらつきが多く、紅葉のピークがわかりにくい状態となってしまいましたが、皆様のご感想はいかがでしたでしょうか。
今回は、秋から冬にかけてこの時期ならではのサクラを紹介します。
子福桜は八重咲きの白っぽくまるみのある花で、秋にもたくさん花をつけます。一つの果柄に複数の果実を付けことから、子宝に恵まれるということにかけたもの。
十月桜は同じ八重咲きですが、わずかに赤みがあり花弁もやや細長く見えます。また、ガク筒が太いつぼ形で雄しべがやや長いのが特徴です。
四季桜は一重咲きのやや白っぽい花で、秋でもよく咲きます。
穂咲彼岸八重桜はややピンクがかった八重の小花です。秋にもまばらに咲きますが、春には花が枝に穂状につき豪華です。
桜の回廊には、この時期から〜春〜GWまでサクラの品種が咲き続けていきます。変わり咲きのサクラを是非ご覧ください。
温室に入りますと、また変わった花が見られるようになりました。
クマノツヅラ科のチャイニーズハット(インド・ヒマラヤ原産)
お皿のような形をしたオレンジ色のガクがおもしろくこの名がついたようです。赤っぽい花はガクのまんなかからついーっと出ています。なかなか愛嬌のある花だと思います。
もうひとつ、ジャケツイバラ科(マメ科)のオウコチョウ(西インド諸島原産)
花の姿が蝶が群れて飛ぶように見える様子から。花の中にもう一つ花があるように見え花弁の一つが変化しラッパ状となったもの。花弁にはフリルがつき、雄しべも優雅に飛び出ていて、非常に美しい花です。
温室内は冬でも暖かいですので、ゆっくりご覧ください。
植物園長 藤井 辰則