冬の使者
2015年11月26日(木)
園内の正門付近の胡蝶池と恐竜のいる古代池に野生のカモがいます。毎年、大陸の厳しい冬を避けて、東山で過ごすためにやってくるカモたちで、マガモとオナガガモです。
マガモは漢字で真鴨。雄の頭部は緑色で白い首輪があり、黄色のくちばしです。数が多くて食用にもされ、また飼いならされてアヒルの原種になったなど一番人の身近にいたカモといえます。そんなところから真(まこと)の鴨になったのではと勝手に推察しています。
ただ、どういうわけか11月26日の時点では一組しかいませんでした。
オナガガモは尾長鴨。字のごとく雄の尾羽の中央2枚が長くなっています。首もやや長めで青味がかったくちばしをしています。水に潜れないので、逆立ちして水中の草などを食べるときに尾羽がしゅっと上を向きますが、まだこの尾羽が伸びきっていないのもいますよ。
両種とも狩猟鳥なので、猟期になると、場所によっては撃たれることがあります。動物園にくれば安全なことを良く知っているのでしょうね。
三月に旅立つまでは東山で飼育されているような顔をしてのんびり過ごしています。
動物園長 橋川 央