植物園の歴史がひとつ…
2015年09月11日(金)
9月7日(月)
植物園の歴史がひとつ幕を閉じました…
植物園サガロ温室のメインでもあった大きなベンケイチュウ2本のうち1本を撤去しました。
ベンケイチュウ
Carnegiea
gigantea (Engelm.) Britton &
Rose
サボテン科の植物で最大の樹高をもつといわれている。
円柱状の幹で直径30〜75cm・高さ10m以上にもなる。
古木になると途中で分枝する。
花は白色で果肉は赤色。
今回撤去したものは昭和62年に東山に導入された5本のうちの1本です。当時で樹高5m前後、推定樹齢100年前後でした。
その後樹高は7mまでに成長したものの、導入後20年を超えたあたりから徐々に弱りはじめ、平成24年の夏には1本を残すのみとなりました。ただ、枯れたもののうち1本を補強してそのまま展示することで、皆様にベンケイチュウの変化を見ていただきたく、これまで残してきました。
これらのベンケイチュウは種子を残してくれています。私たちは採取した種子から子どもベンケイチュウを育て、まさに生命をつないできました。
これらから後継を育てていくため、残念ですが、枯れたまま展示していた1本を、この度植物管理人の手によって撤去しました。
多くの感動を与え、皆さんを迎えてきたベンケイチュウ。
歴史がひとつ幕を閉じました・・・
撤去したものは、今後、資料としてなんらかの形で展示できるといいなぁと思っています。
子どもベンケイチュウ…何年、いや何百年かけて成長していく姿が私たちの楽しみです。
○お知らせ○
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ご来園の際はぜひご利用ください。
植物園指導園芸係 鹿嶋 数一