ウナギもいます
2015年06月17日(水)
夏の食べ物といえばウナギがあります。土用の丑の日にウナギを食べようというのは、江戸時代にエレキテルで有名な平賀源内が鰻屋から頼まれて考えたPR企画というのが有力説。それが今も続いているのはすごい。バレンタインのチョコはまだまだ新参者?
最近、ある水族館の館長さんに聞いた話ですが、私達が食べている養殖ウナギは全部オスとのこと。ウナギははるかかなたの日本海溝で産卵して、ふ化した稚魚が日本の川にやってきた時、透明なシラスウナギとして捕獲されます。そして養殖場で飼育されるのですが、ほとんどがオスだそうです。原因は環境だとか温度だとか言われますが、よくわかっていません。
カメは産卵された地中の温度で、オスメスの比率が異なり、全部どちらかになることもあります。性の決定は精子と卵子が受精した時点で必ずしも決まっているわけではないのですね。
今度、ウナギを食べる機会があれば、これはオスなんだと思い出してみてください。一味違うかも知れません。
子供の頃、ウナギを釣ったり、シラスウナギをすくったりしたものですが、そんなウナギも数が少なくなり、今では絶滅危惧種になってしまいました。メダカ館で展示していますが、こちらは天然ウナギです。一度ご覧ください。でも、そのときに蒲焼を思い浮かべないように。
動物園長 橋川 央