トリビアを覚えて植物園へ行こう 〜バラの語源〜
2014年06月03日(火)
全国的に30℃が続出している今日この頃。
こまめな休憩と水分補給をとって、熱中症にはご注意下さい。
さて植物園のバラですが、気温が高いせいか例年より咲きが早く、管理しているスタッフとしては現在の状況は「ピーク過ぎ」とのこと。
最盛期に比べるとやや花数は減りましたが、まだ良い状態なので、できればお早めにお越しください。
そんなバラですが、ただ見るだけではもったいない。
少し覚えておくと、さらにバラを楽しめるトリビアをご紹介します。
トリビア 〜バラの語源〜
バラの語源は「荊・茨・棘(いばら)」・「宇萬良(うまら)」・「宇波良(うばら)」という言葉が訛ったものと言われており、それらは日本原産のノイバラ(Rosa
multiflora)をさしています。
ちなみにもともと「いばら」という言葉は、バラに限らずカラタチなど棘のある植物を指す総称として使われていました。
では「薔薇」の漢字はというと、「薔」と「薇」というそれぞれ別の植物を指す漢字の当て字だそうです。平安時代に中国から貿易で中国原産のコウシンバラなどが入ってくるようになってから、渡来のバラを指す言葉として使われるようになりました。その当時は「薔薇」を「そうび」や「しょうび」と呼んでいたそうです。
あの「枕草子」(能因本)や「古今和歌集」にも、バラに「そうび」という言葉が使われています。
さうびは、ちかくて、枝のさまなどはむつかしけれど、をかし。
(「枕草子」(能因本) 「草の花は」の段)
植物園緑地造園係 安藤 定治