アジアゾウの引越しトレーニング〜練習成果も個性的
新ゾウ舎と旧ゾウ舎をつなぐ移動路が完成しました。移動路22m、出口から新ゾウ舎寝室まで20mの長い道のりです。
7月16日から本格的なトレーニングを始めましたが、その成果は4頭のゾウそれぞれとても個性的です。
まずはオスのコサラ。16日朝に移動路の扉をすべて解放し、新旧ゾウ舎をつなげたところ
あっという間に新ゾウ舎の運動場へ。新品の砂でうれしそうに砂浴びを楽しんだ後、そのまま体重計にも乗っていました。
その翌日には、新ゾウ舎室内へ。もともと好奇心旺盛のコサラでしたが、その順調さぶりには飼育一同驚きでした。
次にメスのワルダー。最年長であり慎重な性格で、ゆっくりしたペースです。
飼育担当者の誘導で順調に移動路の半分あたりまで来られるようになりました。
アヌラは母親となってからとても慎重で、未だに移動路入口付近で立ち止まってなかなか通路内に入るところまではいきません。担当者の餌の誘いにも容易に応じず、体を大きく伸ばして餌だけをもらうという頑固さが表れています。
そして子ゾウのさくらです。幼いだけあって怖いもの知らずで動きもアクティブです。
移動路の直線がよほど気に入ったようで、本格トレーニング開始翌日から、移動路出口付近までダッシュを繰り返しています。
本格トレーニング開始からまだ1週間程度ですが、私たちの予想よりも順調に進行しています。
引っ越し完了まではまだまだ時間はかかりますが、少し気長にお待ちください。
動物園飼育第一係長 茶谷 公一