動物脱出対策訓練(情報のリレーが大事☆)
1月21日に動物脱出対策訓練を行いました。
今回の対象動物はシンリンオオカミで、オオカミ役を任されたのは、、、、、新人職員の二人!!
私達新人飼育員はオオカミのかぶり物としっぽをつけて、オオカミになりきって動きました!!飼育職員が包囲網を作って、私達はどんどん追い込まれていきました!!
さて、私達は包囲網をかいくぐって逃げ切れたのか、はたまた・・・・・。
ここからは捕獲班長が引き継いで訓練の様子を紹介します。
動物が飼育施設から脱出した場合、動物園職員は、まずはお客様の安全を確保し、園外へ絶対に逃げ出さないようにしたうえで、脱出動物の捕獲に当たります。
今回の場合は、オオカミが新獣舎運動場裏側へ脱出したので、まずは観客通路へオオカミが侵入して来ないように北園エリアにいた飼育係員が園路へ繋がる経路に盾となって立ちふさがりました。
そして捕獲道具が到着後、まずはその場所に網を張り、
さらに興奮したオオカミの侵入を防ぐには高さが十分でないゲートにも網を張って包囲網を形成したうえで、
飼育係員が、さすまたや棍棒などの武器を持って脱出オオカミが闊歩するエリアへ入って、脱出オオカミ2頭を追い立てました。
麻酔銃で狙いを定められる位置まで脱出オオカミを追いこみます。
追い込んだところで、獣医師が麻酔銃で狙いを定めて、発砲。
数分後に麻酔が効いて脱出オオカミが動かなくなったところで、飼育員が包囲網の中へ入り込み、捕獲用の網でくるんで確保。
この後、新オオカミ獣舎まで確保したオオカミを運び込んで訓練は終了です。
今回の訓練では、脱出の報告からオオカミを捕まるまでに40分を要しました。今回、初めて北園動物脱出対策訓練を行い、色々と課題が見えてきました。それら課題を整理したうえで解決し、オオカミだけでなくどんな動物が脱出しても来園者の方々の安全を確保しつつ、脱出動物を迅速に捕まえられるよう危機管理をしっかりと行ってまいります。
〜ラスト・情報管理班より〜
現場で捕獲作業が進む中、事務所では次々に入ってくる情報収集に職員が奔走していました。
また園内では来園者の避難誘導やオオカミの逃走範囲を狭めるために、橋や通用門の封鎖などの訓練をしました。
緊急時は特に、『今、何が起きているのか?』を素早く把握して、正確な情報を現場のスタッフやお客さまに伝えることが大切です。
今回の訓練では、情報の共有に時間や動きのロスがあったことが反省点です…。
子どもの頃の運動会。リレーの練習ではバトンの受け渡しを何度も何度もやりました。多くの人が働く職場では、それぞれがしっかり動くことと同時に、情報の受け渡しが本当に大切だとあらためて感じました。
今回の反省を生かし、お客様がより安心して遊びに来ていただける東山動植物園にしていきたいと思います。
なお今回の訓練には、名古屋市立山王中学の先生と生徒さんにもご協力いただき、貴重なご意見をいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。
管理課管理係 濱 佐千子