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大ケヤキさん、元気になって!

2012年08月01日(水)

<弱ってきた大ケヤキ>
東山植物園の植物会館前に大きなケヤキの木が1本あります。幹の周り(ウエストサイズ)は約250?pです。太い幹は上に伸びて何本かの枝になり、箒(ほうき)を逆さにしたような姿になっていました。ところが、ここ何年か前から南側の枝が枯れ始め、全体の姿が偏ったものになってきています。昨年の夏には1枚1枚の葉っぱの大きさが小ぶりでケヤキとは思えないような大きさでした。また、秋には枝先に非常にたくさんの実ができて、風によって周辺に飛び散らされていました。木が弱ってきています。



大ケヤキの幹(南側)です



<大ケヤキの歴史>
このケヤキは2002年に東山動植物園の銘木として選定されたものです。先日、植物園を訪ねてきてくださいましたOB職員の浅井さん(昭和11年秋に植物園へ就職)のご記憶では昭和24年か25年ごろに、浅井さんがもう一人の職員と二人でこのケヤキを担いで植えたとのことです。太い幹を眺めながら「大きくなったなあ。」と呟いておられたのが印象的でした。



大ケヤキの枝(北側)です



<根の調査と対策>
今年の春からの枝の伸び具合も勢いが無く、細い枯れ枝が目立つような状況でした。そこで、枯れ枝の切除をするとともに、土中の根
の状況を調べることにしました。



太い根の隣を土壌改良のための穴掘り(北東側)



北東の方角へは太い枝が伸びていますが、幹の北東の方向へは土中の根も太いものが伸びていました。



根がほとんど無い所の土壌改良のための穴(南側)(1m以上掘ってみました)



一方で枯れ枝が集中する南側では、土中の根がほとんどなく、地表面下約30〜40?pの深さのところには根が何本も見受けられましたが、すべて枯れていました。そのさらに下の土は、粘土質で堅い状態でした。



ケヤキの全景(南東より)南側の枝が少ない



掘った穴の埋め戻しには、堆肥を土と混ぜて軟らかい状態にしました。穴はケヤキの周りに4カ所掘りました。軟らかくなった土の中へケヤキの新しい根が伸びることを期待しています。そして少しでも元気になってほしいと願っています。


植物園長  伊藤 悟

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