重要文化財温室の展示をご覧ください!
2012年05月01日(火)
東山植物園の温室群のうち、前館部分は国指定重要文化財となっています。昭和12年の植物園開園当初から建っていますが、2年前から建物の保存活用の検討が進められています。
いずれ温室建物の保存修理工事が始まりますので、今のうちに修理前の温室をご覧ください。
今回は、その温室の内部をあらためてご紹介します。
向かって右端の部屋は「シダ植物室」です。マルハチノキやヘゴなど、熱帯、亜熱帯のシダが展示されています。湿度が70%以上あって、鉄骨が傷みやすい部屋です。
「東花き室」は、ベニバナトケイソウやヒスイカズラなど下垂性の花が美しい、つる性植物を展示しています。
「中央ヤシ室」は高さが13メートルあり、中にはアレカヤシ、シンノウヤシなど大型のヤシとインドゴムノキの大木があります。最も天井が高い部屋です。中から上を見上げてご覧ください。この部屋には、昭和12年の開園当初からの植物が13種あります。
「西花き室」では企画展示を行っていますが、現在は食虫植物と毛深い植物を展示しています。ハエトリグサやウツボカズラなどをご覧いただけます。
向かって左端の「多肉植物室」では、バオバブやアロエ類などの展示をしています。アフリカ産の多肉植物が中心です。
以上の5部屋が重要文化財温室にあります。
外では、シャクナゲの花に続いてバラも開花してきます。
5月の東山植物園へ、ぜひお越しください。
植物園長 伊藤 悟