ツチブタの赤ちゃんを一般公開!
2011年05月28日(土)
本日、5月28日(土)より自然動物館1階夜行性動物コーナーにおいて、ツチブタの赤ちゃんを公開しています。
この赤ちゃんの誕生予定日は、3月末(交尾確認日と妊娠期間243日から計算)でしたが、3月6日朝に展示室奥にある隔離室で早くも赤ちゃんが生まれているのを発見しました。
赤ちゃんを見つけた時は、その誕生の嬉しさと同時に、お母さんがこの赤ちゃんとは反対側の室内隅でお父さんと寄り添っているのが気になりました。
このお父さんとお母さんは普段からとても仲むつまじく、エサを食べるのも一緒、寝るときも必ず寄り添う仲良し夫婦なので、お母さんの気をなんとか赤ちゃんの方に向かせようと、頃合いを見計らってお父さんだけを隔離室から外に出して分けたのですが、それでもお母さんは赤ちゃんに近づこうともしませんでした。
このままでは、独りにされている赤ちゃんが心配だったので、その日のうちに人工哺育することとしました。
赤ちゃんは、ほぼ私たちが思ったとおりにミルクを飲んでくれて、人工哺育はとても順調にきています。
最近では、ミルクの中に親と同じエサを混ぜたものをお皿から食べるようにもなり、離乳という山を越えられるよう私たちも頑張っています。
ツチブタという動物は、名前に「ブタ」とついていますが、ブタに似ているのは鼻だけで、まったく別物の動物です。
サハラ砂漠以南のアフリカに住み、夜行性で、アリやシロアリを食べています。
太く頑丈な前肢でシロアリの巣を壊し、30?pも出る長い舌でシロアリを舐め取ります。
体重は、おとなになると70?sくらいにもなり、当園の両親もそのくらいあると思います。
誕生した赤ちゃんも、体の割に肢がとても大きく立派です。
赤ちゃんは、もしかしたら寝ていることが多いかもしれません。
今まで公開していなかったので、展示室ではどんなふうに動き、どこで多くの時間を過ごすのか、私たち飼育員にもわかりませんが、かわいい姿をぜひ多くの方に見てもらいたいと思っています。
動物園飼育第二係 茂野 寛生