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2010国際生物多様性年記念 植物講演会

2010年11月07日(日)

COP10は先日、名古屋議定書が採択され閉幕しましたが、今年は国際生物多様性年でもあり、それに関する行事はまだまだ各地で行われています。
 
中国や韓国など、東アジアの国々の植物園関係者が2年に1度、各国の植物多様性保全について情報交換や議論をするために「東アジア植物園ネットワーク会議」を行っていますが、今回10月30・31日に名古屋で開催されたその会議のプログラムの中で、市民向けの企画として「国際生物多様性年記念 植物講演会」を行いました。
私たちの暮らしに深くかかわる植物の多様性とその保全を意識していただくため、テーマを「暮らしと植物 ―伝統的な植物利用とこれからの植物多様性保全―」としました。





主催者である名古屋市の山田雅雄副市長のあいさつに続き、中国科学院華南植物園で園長を務める黄宏文(ファン・ホンウェン)博士が、「生物資源、植物の保全とその継続的利用」と題して現在中国で行われている生物多様性保全のさまざまな取り組みについて講演をされました。キウイフルーツの研究の権威でもあるという博士の講演は、通訳をまじえながら英語で行われましたが、著しい経済発展の裏で取り組まれている地道な植物保全について、いろいろと知ることができました。講演を終えて、3名が英語で質問するなど、国際色あふれる講演となりました。
ところで先生をお招きすることについて、日中関係が緊張している現在、本当に来ていただけるか不安ではありましたが、予定通り来ていただいて興味深いお話も伺うことができ、正直ほっとしています。





2番目の講師は、岐阜薬科大学特命教授の田中俊弘先生。薬草の魅力をわかりやすく、かつ親しみやすい語り口で説くことで熱烈なファンも多いという田中先生は、「植物の多様性 −本草学から美濃薬膳の体験談―」と題して講演されました。自ら薬草をテーマに取り組んだ地域おこしの活動など、名古屋市でも参考にしたくなるような数々の話題を方言を交えて楽しくお話しされ、聴衆80名ほどの会場がなごやかな雰囲気に包まれて、所定の時間はあっという間に過ぎてしまいました。





会議のほうは2日間にわたり国内外から30名ほどのメンバーが参加して行われ、各国の活動報告に熱心な質問が寄せられたり、今後の活動に熱い議論が交わされるなど、短い時間ではありましたが、充実した会議となりました。この会議は2年後、ロシアで行われる予定です。


植物園長  舟橋 和時

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