ライオンとシマウマの○○な関係
2010年08月15日(日)
最近の新聞で、アフリカのサバンナで、ライオンが餌不足になっているとの記事を読みました。原因は雨不足による干ばつでシマウマが激減しているためです。
生物界は、このようにつながり・支えあってバランスが保たれているのですが、紙面だけでは実感という訳にはいかないかもしれません。
動物園はこうした生き物のつながり(生物の多様性)を本物の動物を見ることで、五感で感じていただける教育の場と言えます。まずは500種以上の展示種類数です。
メダカからゾウまでのさまざまな動物を観察することで、生き物の種類の多さや違いを知っていただけることでしょう。次は展示動物舎の配置にもご注目下さい。本園のライオン舎とシマウマ舎の関係を見てみましょう。
中央休憩場側から見ると、シマウマ舎が手前で、奥にライオン舎が位置しています。これは肉食動物として"食物連鎖"の頂点に位置するライオンをあらわす「パノラマ展示」になっています。
これは、動物会館で見ることのできる「サバンナのジオラマ」です。
まさに、ライオンがシマウマをハンティングする瞬間をあらわしています。
この展示は、動物同士のつながりのうちもっとも代表的な「食物連鎖」(しょくもつれんさ)を再現しています。ジオラマの迫力のシーンを見ていただきながら、現在のライオンのおかれている厳しい状況にも想いを巡らせていただければと思います。
動物園主幹 黒邉 雅実