サマースクール 植物コース
2010年08月01日(日)
第45回サマースクールの植物コースを、7月31日(土)、8月1日(日)に開催しました。暑さの大変厳しい中、両日とも30組程の親子が参加してくださいました。
植物と関係の深く、子供たちの大好きな昆虫を求めて、名古屋昆虫倶楽部の吉田先生の解説を聞きながら植物園内を約2時間散策しました。
例年は、この散策で数匹は必ず見られるカブトムシが今年は1匹も見られませんでした。梅雨明け前までの長雨のせいなのか?理由はよくわかりませんが、確かに今年植物園内でのカブトムシの発生は非常に少ないです。
それでも、ネブトクワガタやナナフシ、ハッチョウトンボ、ジャコウアゲハなど30種類ほどの昆虫類を確認できました。
自然に接する機会が少なくなった子供たちにとっては非常に興味ある体験だったと思います。お父さんお母さんがバテ気味の中、暑さも忘れ、「本物の昆虫」に目をぎらぎらと輝かせながら、先生の説明に熱心に聞き入っていました。
印象に残った、吉田先生の言葉を紹介させていただきます。
「台湾に捕里(ほり)という町があります。蝶の工芸品(蝶額・蝶画)で有名な所で、何十年も毎年100万匹以上採集されながら減らなかった蝶が森林が伐採されてから少なくなったそうです。セミやトンボなどの虫は子供たちにとって遊び相手に手ごろな大きさで危険はなく、生き物と遊ぶことは自然科学の勉強であり、体験に基づいた知識こそが役立つと思います。自然保護が叫ばれている昨今ですが、自然とは何かを知らなくては本当の保護も出来ません。」
動植物園は、生きた本物の動植物に触れ合える本当に貴重な市民にとっての財産であることを改めて感じました。
植物園長 舟橋 和時