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動物との触れ合い

2010年03月24日(水)

現在、再生プラン基本計画の見直し作業中で、様々なご意見をいただいておりいます。ご意見の多いものに「動物と触れ合いがしたい」というものがあります。

かわいい動物と触れ合うことは、楽しいし、動物のことを理解していただくことはとても大事なことです。

昔と比べると、都会に限らず田舎に暮らしていても、動物と触れ合う機会が少なくなっています。周りにいる動物と言えば、ペットの犬や猫、小鳥くらい、家畜の牛や豚、鶏には出会うことが少なくなってきています。ましてや、野性動物に出会うのは大変なことです。

このような状況ですので、こども達には動物との触れ合いを通して動物たちと親しんでもらいたいと思います。東山動物園ではこども動物園に「ふれあい広場」があり、モルモットを抱くことができます。また、ヤギも放し飼いにしてあり、エサをやる(有料)ことができます。



モルモットタッチングの様子



触れ合いの最中、多くのこどもたちの目は輝きます。
しかし、中にはモルモットですら怖くて触れない子がいます。なぜなのでしょうか。過去に怖い思いをしたのか、または、初めて見る動物に戸惑って、触ることができないのかもしれません。昔の子供にはなかったことではないでしょうか。

今、お話したのは家畜やペットとの触れ合いです。

実は動物と触れ合いたいというご意見の中にはペンギン、クマ、ゾウ、キリンなどの動物に触れ合いたいというものも多くありました。野性動物と触れ合いができるのなら、そんな素晴らしいことはありません。

しかし、野性動物とペットや家畜とは大きな違いがあります。ペットや家畜は長い年月をかけて、人間の役に立つように改良されてきた動物です。犬は1万年以上も前から猟犬、番犬として、牛は約6,000年前から使役のためや食料とするために、モルモットも約5,000年前に食料とするために改良されてきました。これらの動物は人とともに暮らせる素質を兼ね備えるようになりました。

しかし、野生動物は元々「食う」・「食われる」という厳しい環境の中で、常に警戒しながら暮らしてきました。これらの動物から見れば人は敵であっても味方ではない存在です。
野性動物が人を恐れず近くにやってくるようにするのは難しいということです。

ただ、動物園には動物園生まれの動物もたくさんいます。二世、三世、四世と世代を重ねていくと、だんだん人を恐れなくなっていくのも事実です。今、東山動物園では、キリン、ゾウなどは手からエサをあげることができる個体もいます。

しかし、多くの動物はやはり野性の本能は残したままです。触ったり、乗ったりするのは動物に負担がかかりますし、人の安全も保障できません。



「キリンにおやつをあげよう」の様子



皆さんの触れ合いたいという要望にお応えできると良いのですが、動物との触れ合いは限定された動物になることをご理解ください。
その代わり、直接触ることはできませんが、動物の動く姿を間近に見ることができるように展示を工夫していきます。



 計画予定のアジアゾウ舎のイメージ図



進行中の「再生プラン」にご期待していただくとともに、動物園の応援団になっていただくようお願いいたします。


動物園長 小林 弘志

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