植物園で見られる鳥たち
2010年01月24日(日)
冬は見られる花も少なく、寒い日には人の姿もまばらでやや寂しい感のある植物園ですが、冬の植物園の別の楽しみをちょっとご紹介します。
落葉樹の葉が落ちてしまう冬は、鳥たちの姿を見るには格好の季節。東山植物園は、平成8年に当時の環境省が選定した「残したい日本の音風景100選」の1つにも「東山植物園の野鳥」として選ばれているほどさまざまな野鳥が見られます。
寒い冬でも北から渡って来た冬鳥をはじめいろいろな鳥に出会えるかも。
そんな中から、いくつかの野鳥をご紹介しましょう。
不思議の森やビオトープの付近を通ると、園路の舗装が真っ黒に汚れている所があります。サカキの木の実が落ちているのですが、耳をすませていると風もないのに木から実が落ちてくる音が・・・。
そんな時はきっと鳥たちがお食事中です。
サカキの実を食べに群がってくるのは主にカワラヒワ。
オリーブ色の体に黄色い模様のあるスズメほどの大きさの鳥で、穏やかな日には、高い梢でキリリコロロと軽やかなさえずりを聞かせてくれます。
園内のやや開けた林の中で、リズミカルに尻尾を振っているのはルリビタキ。この地方には冬鳥としてやってきます。
オスは体の上面全体が、メスも尾のあたりの羽が青い美しい鳥で、つぶらな目が魅力的です。
園内でも何羽か見ましたが、この冬は残念ながらまだオスの姿を見ていません。
也有園や日本庭園で比較的よく出会えると思います。
植物園では、花だけでなくこのような可愛らしい野鳥たちの姿もぜひ探してみてください。
植物園緑地造園係長 松原 裕隆