新年のご挨拶
2010年01月03日(日)
新年明けましておめでとうございます。
皆様方におかれましては、健やかにお正月を迎えられたことと思います。
大晦日より降り続いた雪で元旦の動物園も真っ白な雪景色になりました。1年の初めに相応しい真っ白な1ページの始まりです。
今年はCOP10の開催に伴う生物多様性の保全活動や見直し中の再生プランを進めることなど、真っ白な1ページに皆様の期待に応えられるような絵を描いていきたいと思います。
さて、動物園の動物は雪が降るとどんな行動をとるのでしょうか。
ホッキョクグマ、ペンギンなど極地にすむ動物以外のライオン、ゾウ、チンパンジーなど殆どの動物は寒さが苦手です。
しかし、動物は好奇心旺盛です。
短時間なら雪で遊んだり、雪を食べたりします。
類人猿の中でもチンパンジーは特に好奇心旺盛です。
そんなチンパンジーの元旦の姿をご紹介します。
うっすらと雪の積もったチンパンジーの放飼場です
雌のチンパンジーのローリー、雪に触りたいのに体は縮こまっています。
こちらは元気に遊ぶ雄のリュウ、寒さなんかヘッチャラ、一番若いチンパンジーです。
人間の子供が雪で遊ぶのと同じで、やはりチンパンジーも若者の方が好奇心旺盛なのでしょう。
向かって右にいるのは雌、雪でなく果物を食べています。
左にいるのがリュウ、先ほどかき集めた雪を固めて食べています。
果たして、うまいのか? それとも禊をしているのでしょうか。
人間は1年の穢れや罪を洗い清めるため、元旦に冷たい川や海に入ります。
実は昨年、リュウは父親のチャーリーにとって代わってボスになりました。政権交代です。
人間社会のように選挙ではないため、少々暴力的なところがあり、反省をこめて冷たい雪を食べているのかもしれません。
リュウ君、禊が済んだのなら、新たな気持ちでリーダーとしての心がけを守り、政権を安定させてくださいね。(寅年なのにトラの話題でなく失礼しました。)
今年も動物にも頑張ってもらいますが、職員一同、皆様方により一層、動物園を楽しんでいただけるよう努力してまいります。
どうぞ、よろしくご支援をお願いいたします。
最後に、皆様にとりましても、今年が幸多き年になることを祈念いたしております。
動物園長
小林 弘志