今年は寅年! 干支の植物
2010年01月05日(火)
あけましておめでとうございます。
今年の干支は「寅」ということで、名前にトラのつく植物をご紹介します。
まず、トラフアナナス。
緑の葉にワイルドな褐色の縞模様(虎斑)があるのが特徴で、中南米産植物温室に植えられています。
このように、葉に縞や斑点のある植物は観賞価値が高く、昔から珍重されました。
つづいて、バナナの仲間、トラフバショウ。
温室の水生植物室でご覧いただけます。
葉に褐色の虎のような模様があるのがわかりますか?
若い葉にはこの虎斑がありますが、成長すると消えてしまいます。
湿地園のヌマトラノオは、夏に白い花を咲かせます。
穂のように長い花序を持つ植物を○○トラノオと呼ぶことは多く、他にもオカトラノオやカクトラノオ、キントラノオなど、いろいろなトラのしっぽがあります。
ユキノシタは別名「虎耳草」と呼ばれ、民間薬として使われてきました。
丸みのある葉の形と、表面に毛があり、わさわさした触感からトラの耳が連想されたのかもしれません。植物園では、也有園などに生えています。
せっかくなので、虎耳草と本物のトラの耳を比べてみましょう。
モデルは東山動物園で飼育されている雌のアムールトラ、「ルビリン」です。
……といっても生きているトラと並べることはできないので、アムールトラ舎の外壁にある写真と比較しました。
ルビリンの耳は長さ約10cm。
比べてみると、ユキノシタの葉がずいぶん小さく見えますね。
なお、温室の西花き室には、干支にちなんだ植物のコーナーを作り、トラフアナナスとトラフバショウをそこにも展示しました。
也有園のユキノシタには看板が立ててありますので、ぜひ一度ご覧ください。
植物園緑地造園係 伊藤 文美