トナカイの名前あれこれ
クリスマスの動物として有名なトナカイは北極海周辺に生息しています。
英語ではレインディア(reindeer)。
このreinは手綱とか革ひものことで、動詞では「支配する」という意味があります。ユーラシア大陸北部では古くから家畜化されていたので、「革ひものついた鹿」または「支配する鹿」なのでしょう。
また、北米のアラスカ州やカナダではカリブー(caribou)と呼ばれています。こちらはアメリカ先住民の言葉が語源で、「餌を求めて雪を掻く獣」の意味だそうです。トナカイは雪の下にある餌のコケなどを探す時に前足で雪を掘るので、その姿からついた名前です。
ところで標準和名の「トナカイ」を調べてみると、語源はアイヌ語のtunakkayで、江戸時代に樺太探検をした間宮林蔵が初めて紹介したようです。ちなみに漢字では馴鹿(ジュンロク)で、やはり飼い馴らした鹿の意味です。
東山のトナカイは工事のため残念ながら今年のクリスマスに展示をしていませんが、バックヤードで元気にしています。
せめて写真だけでもどうぞ。
動物園副園長 橋川 央