思いは何?「思い草」咲く
2009年08月23日(日)
「万葉の散歩道」の72番、南蛮煙管(ナンバンギセル)が、お花畑展望休憩所近くのススキの下で群生、紫色のかれんな花が見頃を迎えています。
ススキやミョウガなどの根に寄生する1年草で、その姿が、キセルに似ているため、この名があります。
一方、花が下向きに咲く姿が物思いにふけっているように見えるため、万葉名で「おもいぐさ」と呼ばれています。
「万葉の散歩道」整備の際、公募した人気NO.1が次の歌です。
道の辺の、尾花がしたの思い草、いまさらになど物か思はむ
「私はあなただけを頼りにして生きていますので、いまさら、道の辺のススキの下の「思い草」と同じように何も思うことはないのです」という意味です。
植物園長
舟橋 和時