目立つばかりが花じゃない
植物園では今、ハナショウブ、アジサイなどが見ごろです。
でも今回はちょっと地味な花をご紹介。
サカキをご存知でしょうか。
神前に供えることで知られているこの木はツバキ科の常緑樹で、実はこの地方の林には普通に生えているのです。
園内の大部分が自然の林である植物園内にもたくさん生えています。
花が小さくて色も目立たない花なのでなかなか気づきませんが、今、このサカキが花期を迎えています。
木の近くで耳をすませてみると、たくさんの虫の羽音が聞こえてきます。見上げればたくさんのミツバチやハナアブが花に寄ってきているのがわかります。
緑ばかりに見える林も、目立たないながらもいろいろな花の花ざかり。
サカキのほかにもクロガネモチやアカメガシワの花が見られ、多くの虫たちがこれらの花を訪れています。
つながりあう生き物たちの姿を、東山の森の中で探してみませんか。
植物園緑地造園係長
松原 裕隆