言葉あそび
今、宿根草園では、アメリカキササゲの花が満開です。
写真を見ていただくと分かりますが、ノウゼンカズラ科の特徴のある花です。
キササゲは、「木ササゲ」のことで、マメ科のササゲの実に似た線状の細長い実を付ける樹木だからです。
でも、ササゲの親戚ではありません。
さて、『梓』という漢字は読めますか?
往年の女性歌手と同じ字なので、私と同年代以上の人は、『アズサ』と難なく読める人が多いと思います(笑)
アズサという植物は、カバノキ科の別名ヨグソミネバリのことを言い、皮をはぐとサロメチールの臭気がし、梓弓を作る木です。
しかし、中国で『梓』の字を当てた植物は、トウキササゲのことで、中国産のキササゲのなかまです。
このように漢名と日本でその漢字を当てた植物が違うことが多いのです。
でも、こうした頭の痛くなる話は、研究者に任せて、私たちはその植物の存在を楽しみましょう。
とくに宿根草園のアメリカキササゲは葉が美しいライムグリーンです。
植物園指導園芸係
三浦 重徳