オレンジジュースじゃないよ
2008年06月02日(月)
メダカ館では、魚の大きさや種類に合わせて何種類かのエサを使い分けています。
熱帯魚用のものをメダカ向けに細かくつぶした人工飼料や、少し気持ち悪いけどメダカ達にとっては大好物のアカムシ……中でも、飼育員が水槽内にスポイトで与えるオレンジ色の液体は、皆さんにとってひときわ見慣れないものであるようです。
これはブラインシュリンプといって、エビやカニなどと同じ甲殻類の一種です。
缶詰で売られている乾燥した卵を塩水に入れ、エアレーション(ぶくぶく)をかけてやると、約一日でミジンコのような小さな生き物が孵化します。
ブラインシュリンプの体はオレンジ色をしているため、ゴミを取り除き、ブラインシュリンプだけをこしとった水は全体がオレンジ色に見えます。これをまだアカムシが口に入らない稚魚に与えます。
栄養価も高く、消化吸収もよいという、小さな魚たちにとって最適のエサなのです。
運良くメダカ達の食事シーンに遭遇した方は、ぜひ観察していってください。
動物園飼育第二係 井本 みな