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植物園のサクラの開花

2008年03月29日(土)

「サクラは、咲いていますか」「花は、咲いていますか」という質問ほど職員を悩ます質問はありません。花といえば、桜、桜といえば「ソメイヨシノ」というのが決まりですが、植物園には、41品種ものサクラが植えられており、現場を預かる職員は、どう答えよいのか一瞬と惑います。

東山植物園のサクラで一番早く咲くのは、11月に咲く「子福桜」です。小さな八重のサクラですが、寒風が吹き渡る中で咲く姿は見ていても寒々しくも健気でいとおしさがつのります。本格的なサクラとしては、3月中旬に咲く「大寒桜」です。濃いピンクの大振りの花で、遠くから見ていても桜らしい良い姿ですが、まだ、寒さは身に染む時ですので、美しいけどゆっくり立ち止まって鑑賞する気にはなれません。これと前後して咲いて来るのが「寒緋桜」です。こちらは、沖縄や台湾など暖地の桜で、蜜がいっぱい入っているので花が重く、濃いピンクの花が下向きに咲くのが特徴です。

その次には、「十六日(イザヨイ)桜」が先ず咲き、本格的なサクラの開花が始まります。続いて「彼岸桜」「小彼岸」「江戸彼岸」「敬翁(ケイオウ)桜」などの彼岸桜の系統のサクラが咲いています。「枝垂れ桜」もこの系統ですのですでに咲いています。

その後に咲いて来るのが千両役者ともいえる「染井吉野」です。この品種は、成長が早く枝が開く開帳性で、枝振りが大きく速く見ごろになりますので、明治以後急速に全国に広まり、現在では、サクラといえばソメイヨシノということになっています。

市内では、気象台の標準木、や鶴舞公園や山崎川などの市街地が最初に咲いてきます。東山公園では、動物園が市内より1日ほど遅れ、植物園ではさらに1日ほど遅れます。通常は、開花の始まりから1週間ほどで満開となりますが、昨年は、今年と同じくらい早い開花宣言でしたが、その後の低温がたたり、満開までに10日以上費やし、満開日は例年とあまり変わらない結果となりました。

さて、今年はどうなりますか、気温が気になるところです。植物園の満開は、来週半ばと見込んでいますがこればかりはあくまで憶測の域を出ない状況です。

サクラ以外の花といえば、植物園では、早春の花が真っ盛りです。サンシュユ、ヒュウガミズキ、ミツマタ、シデコブシ、ハクモクレンなど早春の小径を中心に也有園、中国産植物園林、など随所で咲いています。また、名古屋の東部丘陵地帯の自生のツツジでありますコバノミツバツツジも咲き始めました。

春満開の植物園をお楽しみ下さい。

植物園長
岡島 徳岳

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