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「霜柱(しもばしら)」が現れました!

2021年12月27日(月)

今日(12月19日(日))、出勤して一番に植物会館前の「圭介の庭」を観察しました。
シモバシラの茎に「霜柱(しもばしら)」が現れていました。

※シモバシラは、シソ科の植物です。
 霜柱(しもばしら)とは、冬季に、地中の水分が毛細管現象によって地表にしみ出して柱状に凍結したものです。

シモバシラの名は、的を射ています。なぜなら、他の植物にも若干観察できますが、シモバシラほどはっきりと見られるものはありません!?

★写真①.JPG

東山動植物園では毎年12月下旬から2月上旬までの、氷が張りそうな寒い日の朝によく見られ、名前のとおり高さ40cmから50cmまで霜が現れます。
霜といっても、これは根から吸い上げられた水分が、茎より押し出されるようにして出て、それが凍ってできる現象です。

★写真②.JPG

豆知識として、シモバシラは日本初の理学博士である「伊藤圭介」の名を学名に持つ植物です。
和名:シモバシラ
学名:Keiskea japonica Miquel
(学名)=(属名)+(種小名)+(命名者名)
属名のKeiskeaは、伊藤圭介の「圭介」のことです。
種小名のjaponicaは、日本のという意味で、日本固有の植物などによく付けられます。
命名者名のMiquelは、学名を付けた人で、オランダの植物学者ミクエル(1811~1871年)のことです。

★写真③.JPG

「圭介の庭」にて
《 説明板/「圭介の名が学名になった植物」 》
伊藤圭介はシーボルトに日本の植物の学名を学び、シーボルトの日本の植物研究に協力し、他の学者とともに多くの植物標本を贈りました。
シーボルトの後に研究を引き継ぎ、標本の種類を調べ、整理をしたライデン王立植物標本館館長ミクェルにより、幾つかの植物に圭介の名が学名に付けられました。

シモバシラは、植物園の植物会館前の「圭介の庭」および「源氏の庭」などにあります。
シモバシラの霜柱は、冬の植物園の楽しみのひとつです。
季節ごとに装いをかえる植物をぜひお楽しみください。
皆様のご来園を心よりお待ちしております。


植物園 指導園芸係 石川 和之

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