福寿草(フクジュソウ)。
2021年02月14日(日)
❖福寿草はその縁起のいい名前から、正月に松竹梅と一緒に飾られています。
本来福寿草は、屋外では旧正月(新暦の2月)の頃に咲く花なので、別名を元旦草、朔日草(ついたちそう)とも言います。
では、ひと月早い新暦の正月に、どうして咲くのでしょうか。
実はこれらは、前年の初冬に掘り上げた株を加温、調整して開花を早めています。また松竹梅の梅も同様に加温、調整して開花を早めています。
【福寿草(フクジュソウ):キンポウゲ科】 也有園
※このように、朝はまだ花が閉じています。
福寿草は陽が陰ると閉花し、陽の光を受けると開花します。
そのため花の観賞は、晴れた日の午後がおすすめです。
◆福寿草はまだ花の少ない早春に、鮮やかな黄色い花を咲かせます。そのためよく目立ちます。そして花後は人参のような葉っぱを付けるのですが、その頃になると注目されることはありません。
そのため福寿草の花は知ってるけど、葉っぱは知らない方も多いのではないでしょうか。
今年はぜひ、葉っぱも観察してみてください。
❖植物園さんぽ。
【錦満作(ニシキマンサク):マンサク科】 星が丘広場
【'八重寒紅'(ヤエカンコウ):バラ科】 合掌造りの家
【'有楽'(ウラク):ツバキ科】 椿園
◆早春の花はなぜ黄色が多い?
早春はマンサク、ロウバイ、トサミズキ、フクジュソウなど黄色の花が多く咲きます。
実はこれには理由があります。
黄色の色素であるカロチノイドは寒暖に強く、厳しい環境でも壊れにくいため、退色しにくく、色鮮やかな花を咲かせることができます。花は受粉のため、蜜や花粉により虫を誘います。特にミツバチをはじめとするハナバチやアブの仲間は、赤色は見えてなく、景色全体が青っぽく見えています。黄色も紫っぽく見えますが、比較的見つけやすいようです。逆に鳥は赤色に敏感に反応します。
❖もうすぐ春ですね。
【蕗(フキ):キク科】 也有園
蕗の薹(ふきのとう)が芽?を出しました。
実はこれは芽ではなく、蕾(つぼみ)です。
少し苦いですが、楽しみな春の味覚ですね。
'河津桜'('カワヅザクラ')の蕾も膨らんできました。春が待ち遠しいですね。
皆さまのお越しをお待ちしております。
緑地造園係長 太田 幹夫