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オフィシャルブログ

蒲公英(タンポポ)。

2020年07月05日(日)

  • 植物たち

皆さんは、タンポポに在来種と外来種があるのをご存じですか。日本にはトウカイタンポポ、カントウタンポポ、カンサイタンポポ、シロバナタンポポなどの在来種とセイヨウタンポポ、アカミタンポポなどの外来種があります。

写真①.jpg

❖在来種と外来種の違いは何?
在来種のタンポポは、花粉が昆虫によって運ばれる虫媒花で、自分の花粉では受精できないため、他の株の花粉でないと種子をつくることができません。(これを自家不和合といいます。)
一方外来種のタンポポは、雄しべに花粉ができず、雌しべは受粉しなくても種子をつくることができます。そして在来種のタンポポは年に一回春先にだけ花を咲かせるのに対して、外来種のタンポポは、一年に何度も花を咲かせます。

写真②.jpg

そのため、在来種のタンポポの繁殖には株数が多いこと、花粉を運んでくれる昆虫がたくさんいることが条件となります。一方外来種のタンポポは花粉を必要としない単為生殖のため、在来種に比べて種の多様性には劣りますが、短期間に広い面積を占有するのには好都合です。

◆ところで在来種と外来種の見分け方は?

在来種と外来種を見分けるには、花の下側の萼(がく)の部分(総苞<そうほう>)を観察します。そしてこの部分の形状や長さが、種の判別をするうえで重要な手がかりになります。在来種のタンポポは総苞片(総苞を構成する各苞葉)が反転しないのに対して、外来種のタンポポは総苞片が反転します。また春先以外の時期に花が咲いていれば、ほぼ外来種のタンポポといえます。


【西洋蒲公英(セイヨウタンポポ):キク科】

写真③.jpg

※赤丸部分をよく見てください。総苞片が反転しているのがわかると思います。


❖東山動植物園さんぽ。(見ごろの花を紹介します。)

【泰山木(タイサンボク):モクレン科】

※スカイビュートレイン正門駅付近です。

写真④.jpg



【お花DEズーボ】

※カーネーションの花で飾り付けされています。動物会館前です。

写真⑤.jpg



【ウオトリギ:シナノキ科】

写真⑥.jpg


【凌宵花(ノウゼンカズラ):ノウゼンカズラ科】

写真⑦.jpg


【松葉菊(マツバギク):ハマミズナ科】

写真⑧.jpg


【捩花(ネジバナ):ラン科】

写真⑨.jpg


【木槿(ムクゲ)'夏空'(ナツゾラ):アオイ科】

写真➉.jpg

◆確かにタンポポは、春先によく咲いている印象ですが、この時期にも咲いていたんですね。普段から気に留めていないと気付かないことは、他にもたくさんあるかもしれません。
皆さんもタンポポ探してくださいね。


植物園 緑地造園係長 太田幹夫

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