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植物園さんぽ。竹のふしぎ。タケ。

2020年05月11日(月)

  • 植物園
  • 植物園さんぽ

 コロナウイルス感染拡大防止のため、現在東山動植物園を閉園させていただいております。皆様には大変ご不便をお掛けしております。

 植物の繁殖方法の一つにランナーや地下茎によって増えていくものがあります。例えばランナーならイチゴやオリヅルランなど、地下茎ならタケやトクサなどがそれです。
 ランナーや地下茎で増えていく植物の特徴は、個々が同じ遺伝子を持ち(クローン植物)、お互いがつながっていることです。

◆筍(タケノコ)

写真①.jpg


❖ジェネット(genet)とラメット(ramet)
 植物生態学の分野では、ランナーや地下茎でつながっているクローン全体の集合を一つの単位とした概念をジェネット(genet)、株分け等により分断され、個々が独立し自活する潜在能力を持った形態上の単位の概念をラメット(ramet)といいます。

❖竹の開花
○ところでタケは木なの?草なの?
う~ん、これは難しい。専門家でも意見の分かれるところです。
○でもタケの花っていつ咲くの?

実はタケの花はとても地味で小さく、しかもめったに咲きません。タケはイネ科の植物であり、イネとよく似た花を付けます。

○ではどのくらい咲かないの?
タケの種類にもよりますが、一説ではモウソウチクは、120年に一度とか60年に一度とか言われています。そしてタケは開花して種子をつくると、稈(かん:草でいえば茎の部分)は枯れてしまいます。そのためタケが一斉開花すると竹林全体、場合によっては竹山全体が枯れてしまうこともあります。
ではなぜそうなるかというと、これは先に説明した竹林全体を一つのジェネット(genet):地下茎でつながっている集団を一個体とみなす:と考えると説明がつくと思います。

❖植物園にあるタケは花が咲かないの?
 実は植物園でも去年、一昨年と続けてメダケが開花しました。

◆2018年 開花したメダケ

写真②.jpg


そして今年、みごとに稈(かん)が茶色くなっています。

◆2020年 立ち枯れしたメダケの竹藪

写真③.jpg


 これがいわゆる開花による現象なのか、他の原因によるものなのかはわかりませんが、いずれにしても驚きです。

❖植物園「つつじが丘」をさんぽ。します。
 躑躅(つつじ)の花を眺めながら階段をのぼっていくと、その先にはお花畑があります。
 ちょうど今は、ツツジやサツキが見ごろをむかえています。

写真④.jpg

写真⑤.jpg


❖タケのふしぎ。
 でもどうしてタケは花を咲かせる必要があるのでしょうか。開花は稀だし、ようやく開花しても、近くに違う遺伝子を持ったタケが開花(現実にはほとんどないと思う。)していなければ、種の多様性は生まれない。しかも開花には枯死のリスクが伴います。何十年も耐えて最期に花を咲かせて自家受粉するくらいなら、このまま地下茎で繁殖を続けて長生きすればいいのに。と思ってしまいます。
 植物は不思議がいっぱいです。


植物園緑地造園係長  太田 幹夫

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